ふううんげつろ【風雲月露】
詩興を催す自然の風物のこと。また、実際の生活には役に立たない自然の風物を詠んだだけの詩文のこと。詩文が花鳥風月を詠んで技巧にのみ流れ、社会や人心に何の益もないのをそしった語。▽「風」「雲」「月」「露」は詩歌の題材で、自然の風物。
へいそうせんきん【弊帚千金】
自分の短所が分からないたとえ。また、自分のものならどんなにつまらないものでも、宝物のように思えるたとえ。自分のものだけをよいと思うたとえ。▽「弊帚」は破れてぼろぼろになったほうき。「千金」は貴重なことの形容。大したことのない自分のものを貴重と思う意。「弊」は「敝」とも書く。また、「千金弊帚せんきんへいそう」ともいう。
ほんまつてんとう【本末転倒】
物事の根本的なことと、そうでないこととを取り違えること。▽「本末」は根本的なことと枝葉のこと。「転倒」はひっくり返すこと。「転」は「顛」とも書く。
むみかんそう【無味乾燥】
なんの面白みも味わいもないさま。▽「無味」は味がない、面白みがないこと。「乾燥」は物事に潤いや趣がないこと。
るるめんめん【縷縷綿綿】
話が長くて、くどくどしいさま。また、中身のない話が、延々と繰り返されるさま。▽「縷縷」は細長く続くさま。また、細々と話すさま。「綿綿」はいつまでも続いて絶えない意。「綿」は「緜」とも書く。
ろめいけんばい【驢鳴犬吠】
取るに足りない文章や、聞く価値のない話のたとえ。ろばや犬の鳴き声程度であり、ありふれていて聞く価値もない意。▽「驢」はろば。「驢ろ鳴なき犬いぬ吠ほゆ」と訓読する。「犬吠驢鳴けんばいろめい」ともいう。