ひんぼりこう【牝牡驪黄】
物事は外見にとらわれず、その本質を見抜くことこそ重要であるというたとえ。また、めすとおす、黒色と黄色を見まちがえること。
ふうきふうん【富貴浮雲】
富と地位は、浮き雲のようなものである意。人としての道を逸脱して得た富や地位は、はかなく頼りにならないこと。また、名利に無関心で金銭や地位に心を動かされることのないたとえ。一般に富と地位は、はかなく頼りにならないものである意にも用いられる。▽「富貴」は財産があって身分が高いこと。
ふえきりゅうこう【不易流行】
いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。また、新味を求めて変化を重ねていく流行性こそが不易の本質であること。蕉風俳諧しょうふうはいかいの理念の一つ。解釈には諸説ある。▽「不易」はいつまでも変わらないこと。「流行」は時代々々に応じて変化すること。
ふへんだとう【普遍妥当】
どんなものにも、どんなときにも適切に当てはまるさま。時間や空間などのどんな条件下でも、すべてのものに共通して当てはまることをいう。▽「普遍」はすべてのものに共通していること。「妥当」は適切に当てはまること。
ふへんふとう【不偏不党】
いずれの主義や党派にも加わらないこと。偏ることなく、公正・中立な立場をとること。▽「偏」はかたよる意。「不偏」は偏らないこと。公正であること。「不党」は仲間や党派に加わらないこと。
ふりゅうもんじ【不立文字】
悟りは文字や言葉によることなく、修行を積んで、心から心へ伝えるものだということ。悟りは言葉で表せるものではないから、言葉や文字にとらわれてはいけないということ。▽禅宗の基本的立場を示した語。「文字もんじを立たてず」と訓読する。
ぶうんちょうきゅう【武運長久】
武人としての命運が長く続くこと。また、出征した兵がいつまでも無事なこと。▽「武運」は戦いにおける勝敗の運。また、武人としての命運。
へいおんぶじ【平穏無事】
変わったこともなく穏やかなさま。▽「平穏」は穏やか、安らかの意。変わった事がない意の「無事」に「平穏」を添えて意味を強調した語。「無事平穏ぶじへいおん」ともいう。
へいへいぼんぼん【平平凡凡】
特にすぐれたところや変わったところがなく、ごくありふれているさま。「平凡」を繰り返して意味を強調した語。
へんげんじざい【変幻自在】
現れたり消えたり変化したりが、自由自在であるさま。思いのままに変化するさま。また、変わり身が早いさまにも用いる。▽「変幻」は幻のように素早く現れたり消えたりすること。