ぜんとゆうぼう【前途有望】
将来成功する可能性を大いに秘めているさま。▽「前途」は将来、目標までの今後の道のり。「途」は道のり。「有望」は将来に望みをもつことができる状態。
そうようきび【蒼蠅驥尾】
つまらぬ者であっても、すぐれた人についていけば功名を得ることができるということのたとえ。▽「蒼蠅驥尾に付して千里を致いたす」の略。「蒼蠅」はあおばえ、「驥尾」は一日に千里を走るという名馬のしっぽ。はえは遠くには飛べないが、駿馬しゅんめの尾についていれば遠くまで行くことができるという意。単に「驥尾に付す」ともいう。
たいどうふき【大道不器】
聖人の行う大いなる道は、限られた物しか盛ることのできない器とは異なり、広く大きな作用を発揮することができるものであるということ。▽「大道」は聖人が踏み行う大いなる道の意。「器」は器物・道具で、ある用途・作用しかもたないもののたとえ。「大道たいどうは器きならず」と訓読する。
たくこきめい【託孤寄命】
父に死なれ、幼くして即位した君主の補佐を頼み、国政をゆだねられる重臣のこと。国の大事を信頼してまかせること。また、それができる人のこと。▽「託」は頼む、ゆだねる。「孤」は父をなくした者。「託孤」は孤児を頼む意。「寄命」は政治をゆだねること。「孤こを託たくし命めいを寄きす」と訓読する。
たつじんたいかん【達人大観】
物事の道理に広く通じている人は、物事の全体を客観的に見渡すことができるということ。
ちゅうこういっち【忠孝一致】
主君に忠節を尽くすことと、親に孝行を尽くすこととが同じであること。また、それらを全うすることができること。▽「忠」は主君に対する忠義、「孝」は親孝行。
ちゅうこうりょうぜん【忠孝両全】
忠と孝とを、ともに完全に行うこと。また、忠と孝は本質的に同じものであるから、孝行が完全ならば忠義も全うできるということ。
ちょうけいうかい【長頸烏喙】
長い頸くびととがった口先。▽「烏」はからす。このような人相をした人物はからすのように強欲・陰険で、苦労を共にすることはできても安楽を共にすることはできないという。中国春秋時代の越えつの国の范蠡はんれいが越王勾践こうせんについて言った言葉。
てきしゃせいぞん【適者生存】
生物は、環境に最も適したものが生き残り、適していないものは滅びるということ。▽イギリスの哲学者・社会学者ハーバード=スペンサーによって提唱された生物進化論。
てんてきせんせき【点滴穿石】
小さな水滴でも、長く落ち続ければ石に穴を開けることができるということ。転じてわずかな力でも積み重なれば、大きな仕事が成し遂げられるということ。