かんきれいそく【管窺蠡測】
見識がきわめて狭いことのたとえ。
かんぎゅうじゅうとう【汗牛充棟】
蔵書がきわめて多いことの形容。本が非常に多くて、牛車に積んで運ぶと牛も汗をかき、家の中に積み上げれば棟木むなぎにまで届いてしまう意から。▽「牛うしに汗あせし棟むなぎに充みつ」と訓読する。「充棟汗牛じゅうとうかんぎゅう」ともいう。
かんげんみつご【甘言蜜語】
相手の気を引いたり、取り入ったりするための甘い言葉。おせじ。▽「蜜語」は蜜のように甘い言葉。男女の甘い語らいにもいう。
かんこうどくちょう【寒江独釣】
雪の降る冬の川で一人釣りをすること。また、その人の姿。▽唐の柳宗元りゅうそうげんの「江雪こうせつ」の詩で詠うたわれたもの。多くの画題となっている。
かんこつうか【換骨羽化】
仙人になること。
かんこつだったい【換骨奪胎】
古人の詩文の表現や発想などを基にしながら、これに創意を加えて、自分独自の作品とすること。他人の詩文、また表現や着想などをうまく取り入れて自分のものを作り出すこと。骨を取り換え胎盤を奪い取って、自分のものとする意から。▽もと、「換骨」は凡骨を取り去って仙骨に取り替える、「奪胎」は胎盤を奪い生まれ変わらせる意で、修練をして根本から仙人に生まれ変わることをいう道家の語。転じて、詩文の創作法として「換骨」は、古人の詩文の意味を変えないで字句を変えること。「奪胎」は古人の詩文の内容・主意を取って作りかえること。今では、他人の作品の一部を作りかえて、新しいもののように見せかける意に用いられることもある。「奪胎換骨だったいかんこつ」ともいい、「奪」は「脱」とも書く。「骨ほねを換かえ胎たいを奪うばう」と訓読する。
かんこんそうさい【冠婚葬祭】
慣習的に定まった慶弔の儀式の総称。▽「冠」は元服・成人式、「婚」は婚礼、「葬」は葬儀、「祭」は祖先の祭礼。「婚」は「昏」、「葬」は「喪」とも書く。
かんざんじっとく【寒山拾得】
中国唐代中期の寒山と拾得の二人の高僧。二人とも奇行が多く、詩人としても有名だが、その実在すら疑われることもある。拾得は天台山国清寺こくせいじの食事係をしていたが、近くの寒巌かんがんに隠れ住み乞食こじきのような格好をした寒山と仲がよく、寺の残飯をとっておいては寒山に持たせてやったという。また、この二人は文殊菩薩もんじゅぼさつ、普賢ふげん菩薩の生まれ変わりといわれる。画題としてもよく用いられる。
かんしょうちたい【緩衝地帯】
対立する複数の国の間で、衝突をやわらげるために設けられる中立地帯のこと。転じて、衝突や衝撃をやわらげるために、二つの物の間に設ける物や空間。
かんしょうばくや【干将莫邪】
名剣の名。▽「干将」は中国春秋時代、呉の刀鍛冶かたなかじの名。「莫邪」はその妻の名。