えんてんかつだつ【円転滑脱】
言葉や行動が自在で角立たず、物事をすらすら処理していくさま。物事をそつなくこなすさま。▽「円転」は丸く回る意。角立てずに滞りなく進むこと。「滑脱」はすべりぬける意。転じて、なめらかで自在に変化するさま。
かいてんのじぎょう【回天事業】
天下を一変させるほどの大きな事業。世の中の情勢を変えてしまうほど大きな事業。▽「回天」は天を回転させる意。天下の形勢を一変すること。「回」は「廻」とも書く。
かいとうらんま【快刀乱麻】
こじれた物事を非常にあざやかに処理し解決すること。鋭利な刃物で、もつれた麻糸を断ち切るように物事を処理する意から。▽「快刀、乱麻を断たつ」の略。「快刀」は鋭利な刃物。「乱麻」はもつれた麻のこと。
かくがんかんか【隔岸観火】
他人の災難に対して手を貸して救おうとせず、ただ傍観していること。岸を隔てて対岸の火事を見る意から。▽「観火」は火事を見物すること。「岸きしを隔へだてて火ひを観みる」と訓読する。
かくぶつちち【格物致知】
物事の道理や本質を深く追求し理解して、知識や学問を深め得ること。『大学』から出た語で、大きく分けて二説ある。宋そうの朱熹しゅきは出典を「知を致いたすは物に格いたるに在り」と読んで、自己の知識を最大に広めるには、それぞれの客観的な事物に即してその道理を極めることが先決であると解釈する。一方、明みんの王守仁おうしゅじん(王陽明)は「知を致すは物を格ただすに在り」と読んで、生まれつき備わっている良知を明らかにして、天理を悟ることが、すなわち自己の意思が発現した日常の万事の善悪を正すことであると解釈している。他にも諸説ある。▽「致知格物ちちかくぶつ」ともいう。
かったつじざい【闊達自在】
心が広く小事にこだわらないさま。思いのままにのびのびしているさま。▽「闊達」は度量の大きく細事にこだわらないこと。「自在」は何の束縛もなく思いのままなこと。
きせいじじつ【既成事実】
すでに現実になっていて、だれもが認める物事のこと。また、だれもが認めるのが当たり前の物事のこと。
きょきふてい【挙棋不定】
物事を行うのに一定の方針がないまま、その場その場で適当に処理するたとえ。また、物事を行うのになかなか決断できないことのたとえ。本来は、碁石を手に持ち上げたものの、打つところがなかなか決まらない意。▽「挙棋」は碁石をつまみ上げること。「棋きを挙あげて定さだまらず」と訓読する。
はんかんはんみん【半官半民】
半ばは官、半ばは民の意で、政府と民間が共同出資して事業を行うこと。また、その事業。
れんさはんのう【連鎖反応】
一つの反応によって、次の反応が引き起こされて、それが次々と進行すること。一つの事件が引き金となって、同様の事件が次々起こること。