じんしょうてきく【尋章摘句】
つまらない些細ささいなことばかりにこだわって、広く全体を見通した、ものの見方ができないたとえ。▽「尋章」は文の一節のことを考えること。「摘句」は句を取り出す、重要な句を選び出すこと。文章や詩の一章一句の細かな部分に気をとられ、全体の意味や趣旨が理解できないという意から。「章しょうを尋たずね句くを摘つむ」と訓読する。
じんどうしゅぎ【人道主義】
人類全体の福利を目指し、人間愛を根本とする思想的立場。
せんりどうふう【千里同風】
世の中がよく治まっていて平和であること。逆に世の中全体が混乱していることをいうときもある。▽「千里」は遠く離れた地域。「同風」は同じ風が国土の隅々まで行き渡っている意味。「風」は風俗・教化の意。
ぜんぴょういっぱん【全豹一斑】
もののごく一部を見て、全体を推測したり批評したりすることのたとえ。見識がきわめて狭いことのたとえ。▽「一斑」は豹ひょうの斑点の一つ。「全豹」は豹全体。転じて、物事の全容のこと。狭い管から豹をのぞき、見えた一つの斑点から豹全体を類推するという意。「一斑全豹いっぱんぜんぴょう」ともいう。
たいしょこうしょ【大所高所】
個々の細部にとらわれない大きな観点のこと。偏見や私情を捨てた広い視野をいう。▽「大所」は大きな立場。
たつじんたいかん【達人大観】
物事の道理に広く通じている人は、物事の全体を客観的に見渡すことができるということ。
だいせんせかい【大千世界】
仏教のことばで、限りなく広大な全宇宙。また、我々の住む世界の全体のこと。
だんしょうしゅぎ【断章取義】
書物や詩を引用するときなどに、その一部だけを取り出して自分の都合のいいように解釈すること。▽「章」は文章。また、詩文の一編。「断章」は文章の一部を取り出すこと。「取義」はその意味をとること。「章しょうを断たち義ぎを取とる」と訓読する。
ちゃくがんたいきょく【着眼大局】
物事を全体的に大きくとらえること。また、広く物事を見て、その要点や本質を見抜くこと。▽「着眼」は目をつける。また、目のつけどころ。「大局」は物事の全体としての成りゆきのこと。「眼めを大局たいきょくに着つく」と訓読する。
てんじょうてんげ【天上天下】
天上の世界と天下の世界。世界・宇宙の全体。