いちじせんきん【一字千金】
一字が千金もの大きな価値がある、立派な文字や文章。
いちだくせんきん【一諾千金】
信義が厚く、裏切ることのないたとえ。また、約束を重んじなければならないたとえ。いったん承諾したら、それは千金にも値するほどの重みがあるということ。▽「一諾」はひとたび承知して引き受けること。
いっかくせんきん【一攫千金】
一度にたやすく大きな利益を手に入れること。一つの仕事で巨利を得ること。▽「一攫」は一つかみの意。「攫」を「獲」と書くのは本来は誤用。「千金」は大金の意。非常に高価、貴重なことのたとえ。
いっこくせんきん【一刻千金】
わずかな時間が千金にも相当する意。時間の貴重なことのたとえ。貴重な時間、よい季節や楽しいひとときなどが過ぎ去りやすいのを惜しんでいう語。また、時間を無駄に過ごすのを戒める語。▽「一刻」はわずかな時間。もとは出典によって、春の夜のひとときが千金にも値するほどすばらしい意。「千金一刻せんきんいっこく」ともいう。
いっしょうせんきん【一笑千金】
美人がひとたびほほえめば、千金に値する意。それほどの美人をいう。また、美人の笑顔の得難いことのたとえ。▽「千金一笑せんきんいっしょう」ともいう。
いってきせんきん【一擲千金】
一時に惜しげもなく大金を使うこと。大事を思い切りよく実行すること。豪快な振る舞いや思い切りのよいたとえ。一度の賭かけに惜しげもなく大金を賭ける意から。▽「擲」は投げる、投げ出す意。「千金一擲せんきんいってき」ともいう。
いっぱんせんきん【一飯千金】
わずかな恵みにも厚い恩返しをするたとえ。一膳いちぜんの食事のようなわずかな恵みにも、千金に値する恩がある意から。
へいそうせんきん【弊帚千金】
自分の短所が分からないたとえ。また、自分のものならどんなにつまらないものでも、宝物のように思えるたとえ。自分のものだけをよいと思うたとえ。▽「弊帚」は破れてぼろぼろになったほうき。「千金」は貴重なことの形容。大したことのない自分のものを貴重と思う意。「弊」は「敝」とも書く。また、「千金弊帚せんきんへいそう」ともいう。