きゅうきょじゃくそう【鳩居鵲巣】
もとは女が嫁いで、夫の家をわが家とするたとえ。転じて、労せずして他人の成功や他人の地位を横取りするたとえ。また、人の家に仮住まいするたとえとして用いられることもある。鳩はとは巣作りが下手で、それの上手な鵲かささぎの巣に住み、卵を生む意から。▽「鵲」はかささぎのこと。「鳩はと、鵲かささぎの巣すに居おる」と訓読する。「鵲巣鳩居じゃくそうきゅうきょ」ともいう。
きょきょじつじつ【虚虚実実】
互いに策略や手段を尽くして戦うこと。また、うそとまことを取り混ぜて、相手の腹を読み合うことにもいう。▽「虚」は守りの弱いところ、「実」は守りの堅いところ。実を避け虚をついて戦う意。「虚」「実」のそれぞれを重ねて、意味を強調した語。
きんこんいちばん【緊褌一番】
気持ちを引き締めて事にのぞむこと。難事などを前に心を引き締めて物事に取り組むこと。難事や大勝負などの前の心構えを言ったもの。▽「緊褌」は褌ふんどしを引き締める意。「一番」は思い切って一度ほどの意。
きんゆうきょうこう【金融恐慌】
天災・内乱、景気の悪化などで、企業を結ぶ貸借の決済が不可能となり、信用関係が急激に崩壊して、預金の取り付け、銀行の支払停止および連鎖倒産などで、金融界全般に混乱が起こること。日本では、昭和2年(...
ぎゃくしゅじゅんしゅ【逆取順守】
道理にそむいた方法で天下を取り、それを道理にかなった方法で守ること。奪い取る時には正道に反して武力を用い、それを守るには正しい道、すなわち文事によること。▽もと殷いんの湯王とうおうや周の武王ぶおうが、武力で天下を奪いとり、それを守るのに正道に則のっとりよい政治を行ったことをいう。
ぎょふのり【漁夫之利】
両者が争っているすきに、第三者が骨を折らずにその利益を横取りするたとえ。▽「漁夫」は漁師。「夫」は「父」とも書く。
ぐんゆうかっきょ【群雄割拠】
多くの英雄や実力者たちが各地に勢力を張り、互いに対立して覇はを競い合っていること。▽「群雄」はたくさんの英雄・実力者。「割拠」はそれぞれが土地を分かち取り、そこを本拠として勢力を張ること。中国や日本の戦国時代などの状況をいう。
げきだくようせい【激濁揚清】
清らかなもの、善なるものを揚げて、にごったもの、不正なものを取り除くことのたとえ。
げっかひょうじん【月下氷人】
縁結びの神。転じて、男女の縁の仲立ちをする人。仲人なこうど。媒酌人。▽略して「氷人」ともいう。
げっかろうじん【月下老人】
《唐の韋固(いご)が月夜に会った老人から将来の妻を予言されたという「続幽怪録」の故事から》男女の仲を取り持つ人。仲人(なこうど)。月下翁。月下氷人。月老。