えんりえど【厭離穢土】
⇒ おんりえど(厭離穢土)
おうどうらくど【王道楽土】
公平で思いやりのある政治が行われている平和で楽しいところ。▽「王道」は帝王として踏み行うべき道で、徳をもって、公明正大で公平な政治を行うこと。また、武力や威力によらず、仁徳のある帝王が、道徳によって天下を治めること。「楽土」は安楽な土地・安楽な国のこと。
かりょうびんが【迦陵頻伽】
美しい声のたとえ。また、声の非常に美しいもののたとえ。あるいはヒマラヤ山中にいる想像上の鳥の名で、まだ殻にあるときに美しい声で鳴くともいい、極楽浄土にすみ、比類なき美声で鳴く想像上の鳥ともいう。浄土曼陀羅じょうどまんだらの絵などでは上半身は美女、下半身は鳥の姿で描かれている。▽仏教語。梵語ぼんごkalavinkaの音写で、仏典では「好声鳥」「逸音鳥」「妙声鳥」などと訳されており、この鳥の比類のない美声を仏の声にたとえている。
かんのうとち【肝脳塗地】
むごたらしい死にざまや殺され方のこと。また、忠誠を誓って、どんな犠牲も惜しまないことのたとえ。死者の腹から内臓が飛び出し、頭が割られて脳味噌のうみそが出て泥まみれになっているさま。死者の肝臓や脳が泥まみれになっている意から。▽「肝脳」は肝臓と脳髄。「塗地」は土まみれになること。また転じて、戦いに負けるさま。「塗」はまみれる意。一般に「肝脳かんのう地ちに塗まみる」と訓読を用いる。
がかいどほう【瓦解土崩】
⇒ どほうがかい(土崩瓦解)
きゅうていたいりょ【九鼎大呂】
貴重な物や重要な地位や名声などのたとえ。▽「九鼎」は夏王朝の開祖禹王うおうが九つの州(中国全土)から献上させた銅で作った鼎かなえ。それ以来、天子の宝・象徴として伝えられた。「鼎」は三本足の釜かま。いけにえの調理具として、また祭器として用いられた。「大呂」は周王朝の大廟たいびょうに供えた大きな鐘のこと。ともにこのうえなく貴重なもののたとえ。
ぐんゆうかっきょ【群雄割拠】
多くの英雄や実力者たちが各地に勢力を張り、互いに対立して覇はを競い合っていること。▽「群雄」はたくさんの英雄・実力者。「割拠」はそれぞれが土地を分かち取り、そこを本拠として勢力を張ること。中国や日本の戦国時代などの状況をいう。
じねんほうに【自然法爾】
浄土真宗じょうどしんしゅうで、自力をすて、如来にょらいの絶対他力にまかせきること。人為を捨て、ありのままにまかせること。▽仏教語。「自然」はおのずからそうであること。「法爾」はそれ自身の法則にのっとって、そのようになっていること。「法爾自然ほうにじねん」ともいう。
じんせきみとう【人跡未踏】
人がまだ一度も入ったり通ったりしたことがないこと。▽「人跡」は人の足あと、人の通ったあと。人の往来。「未踏」はまだだれも足を踏み入れていないこと。
だんがんのち【弾丸之地】
きわめて狭い土地のたとえ。