たくれいふうはつ【踔厲風発】
《韓愈「柳子厚墓誌銘」から》才気にすぐれ、弁舌が鋭いこと。「—、大敵に遇いて益々壮(さかん)に」〈露伴・運命〉
ちょうさんぼし【朝三暮四】
目先の違いにとらわれて、結局は同じ結果であることを理解しないこと。また、言葉巧みに人を欺くこと。転じて、変わりやすく一定しないことや生計の意味でも使われる。▽「暮四朝三ぼしちょうさん」ともいう。
ひかこうがい【悲歌慷慨】
悲しげに歌い、世を憤り嘆くこと。社会の乱れや自分の不運などを、憤り嘆くこと。壮烈な気概のたとえ。▽「悲歌」は悲しげに歌うこと。「慷慨」は憤り嘆くこと。「慷慨悲歌こうがいひか」ともいう。
ふうりんかざん【風林火山】
戦いにおける四つの心構えを述べた語。風のように素早く動いたり、林のように静かに構えたり、火のような激しい勢いで侵略したり、山のようにどっしりと構えて動かない意。転じて、物事の対処の仕方にもいう。時機や情勢などに応じた動き方。▽「其その疾はやきこと風の如ごとく、其の徐しずかなること林の如く、侵掠しんりゃくすること火の如く、動かざること山の如し」の略。戦国時代の武将、武田信玄たけだしんげんが旗に大書し、旗印に用いたことで有名。
ふしょうふずい【夫唱婦随】
夫婦の仲が非常によいこと。夫が言い出し妻がそれに従う意から。▽「唱」は言い出すこと。提唱。「唱」は「倡」とも書く。
らいらいらくらく【磊磊落落】
心が大きく、些細ささいなことにこだわらないさま。▽小事にこだわらず、さっぱりしている意の「磊落」のそれぞれの語を重ねて、意味を強調した語。
らっかろうぜき【落花狼藉】
物が散乱すること。また、女性に乱暴な行為に及ぶこと。▽「落花」は花が散って地面に落ちたもの。「狼藉」は無秩序に散らかったさま。おおかみが寝た跡は草が乱れていることから生まれた語。花びらが乱れ散った様子をいう。また、花を女性に見立てて、女性に乱暴をはたらく意をも表す。
りゅうれんこうぼう【流連荒亡】
遊興や酒色にふけって家庭を顧みず、仕事も放棄して無為な暮らしを送ること。▽「流連」は遊蕩ゆうとうして家に帰らない意。「荒亡」は狩猟や酒色などの遊興にふける意。
ろうしやしん【狼子野心】
《「春秋左伝」宣公四年から。狼(おおかみ)の子は飼われていても、生来の野性のために飼い主になかなかなれない意から》人になれ従わず、ともすれば危害を加えようとする心。
わこうどうじん【和光同塵】
自分の才能や徳を隠して、世俗の中に交じってつつしみ深く、目立たないように暮らすこと。▽「和光」は才知の光を和らげ、隠すこと。「塵」はちりのこと。転じて、俗世間。「同塵」は俗世間に交じわる、合わせること。また、仏教では、仏や菩薩ぼさつが仏教の教化を受け入れることのできない人を救うために、本来の姿を隠し変えて、人間界に現れることをいう。