らっか-ろうぜき【落花狼藉】
物が散乱すること。また、女性に乱暴な行為に及ぶこと。▽「落花」は花が散って地面に落ちたもの。「狼藉」は無秩序に散らかったさま。おおかみが寝た跡は草が乱れていることから生まれた語。花びらが乱れ散った様子をいう。また、花を女性に見立てて、女性に乱暴をはたらく意をも表す。
- 出典
- 『和漢朗詠集わかんろうえいしゅう』
- 句例
- 落花狼藉の振る舞い
- 用例
- 病舎や教育隊の二階建は既に聳そびえていない。落花狼藉、ぺしゃんこという言葉が最適の表現である。人影もなくて静寂、あたりは夕闇が迫ったように暗く、炊事場や病舎の方からは早くも黒煙が上っていた。<井伏鱒二・黒い雨>
- 類語
- 乱暴狼藉らんぼうろうぜき