あんぶんしゅき【安分守己】
自分の身の程をわきまえて生き、高望みしないこと。▽「安分」は自分の身の程をわきまえる、おのれの分に安んずる意。「守己」は自分の身を持すること。「分ぶんに安やすんじ己おのれを守まもる」と訓読する。
せんりのけつげん【千里結言】
遠方にいる友人と約束した言葉。▽「千里」は道のりの非常に遠いこと。「里」は距離の単位。中国の一里は時代によって異なるが、およそ五百メートル前後。「結言」は言葉によって約束をすること。
そうばかんか【走馬看花】
物をあわただしく大ざっぱにしか観察せず、理解の仕方が浅いこと。もとは科挙(官吏登用試験)に合格した者が馬を走らせ、得意げに都の花を見て回ったことをいう。▽「走馬」は馬を走らせること。「看花」は花を見ること。馬を走らせつつ花を見る、大急ぎで花を見る意。
そせいらんぞう【粗製濫造】
いい加減な作り方の質の悪い製品を、むやみやたらに数多く作ること。▽「粗製」は粗末な作り方、「濫造」は無計画に大量に物を作ること。「濫」は「乱」とも書く。
たいきしょうよう【大器小用】
大きな器を小さなことに用いるということから、大人物につまらない仕事をさせること。すぐれた才能の持ち主でありながら、低い地位にしか用いられないこと。人材の用い方が当を得ていないことのたとえ。▽「大器」は大きな器量。また、偉大な人物のこと。
たいしょうかやく【対症下薬】
病状に応じて薬を処方すること。問題点を確認したうえで、有効な解決方法を講ずることのたとえ。▽「対症」は病気の種々の症状に応ずる意。「下薬」は薬を与えること。「症しょうに対たいして薬くすりを下くだす」と訓読する。