にそくさんもん【二束三文】
売値が非常に安いこと。いくら売っても、もうけが出ないほどの安値で売ること。投げ売り。▽昔、金剛草履(藁わらや藺いなどで作られた大形で丈夫な草履)は、二足でわずか三文の値段で売られていたことから。「束」は「足」とも書く。
にょにんきんせい【女人禁制】
特定の場所や行事に、女性の立ち入りや参加を禁止すること。▽かつては女性は汚れが多く、修行の妨げになると考えられていた。昔の高野山などが有名。これに対し、女性の参詣を許した場所に「女人~」の俗称がつくこともある(例―女人高野にょにんこうや、奈良県室生むろう寺)。「制」は「ぜい」とも読む。
ばんこせんしゅう【万古千秋】
永遠に。はるか過去から未来までずっと。▽「万古」はいつまでもの意。また、大昔のこと。「千秋」は千年で、非常に長い年月、永久の意を表す。
ばんせいふかん【万世不刊】
長く伝わって、いつまでも滅びないこと。永遠に残ること。▽「万世」は永遠・永久の意。「刊」は削る意。「不刊」は滅びないこと。磨滅しないこと。昔は竹や木に漆で文字を書き、誤りや不要な部分は削り消したことからいう。
ふだんせっき【不断節季】
毎日節季のつもりで、地道でまじめに商売をしていれば、また、借金をせず地道に生活していれば、将来困ることはないということ。▽「不断」は日常、平生の意。「節季」は盆と暮れの年二回の決算期で、昔は借金もこのとき精算された。
ゆうそくこじつ【有職故実】
朝廷や公家、武家の昔からの行事や法令・儀式・制度・官職・風俗・習慣の先例、典故。また、それらを研究する学問。▽「有職」は「ゆうしょく」「ゆうそこ」とも読む。「職」は、もと「識」と書いた。