ちしゃらくすい【知者楽水】
知恵のある賢い人は、水が流れるように才知を働かせ滞ることがないから、水を好んで楽しむということ。▽「知者」は知恵が豊かな人のこと。「知」は「智」とも書く。「知者ちしゃは水みずを楽たのしむ」と訓読する。
ちしょうぼうだい【知小謀大】
見識が浅いにもかかわらず、大きなことを企てること。自分の力を考えず、むやみに大きな計略をめぐらすこと。▽「知小」は知力が乏しいこと。「謀大」ははかりごとが大きいということ。「知」は「智」とも書く。
ちょうちょうはっし【丁丁発止】
激しく議論し合うさま。また、刀などで激しく音を立てて打ち合うさま。▽「丁丁」は続けて打ちたたく擬音。「発止」は堅い物どうしが打ち当たる擬音。「丁丁」は「打打」、「止」は「矢」とも書く。
ちょうぶんこくる【雕文刻鏤】
器などに細工をして飾ること。転じて、文章の細部を工夫し飾ること。▽「雕文」は模様を彫刻すること。「刻鏤」は彫りつけること。「刻」は木に彫りつける、「鏤」は金属に彫りつける意。「雕」は「彫」とも書く。
ちんみかこう【珍味佳肴】
めったに食べられない、たいへんおいしいごちそう。▽「珍味」は珍しくおいしい食べ物、「佳肴」はうまいさかなの意。「佳」は「嘉」とも書く。
てきすいせいひょう【滴水成氷】
冬の厳しい寒さのたとえ。また、極寒の地の寒さの形容。滴したたり落ちる水が氷になる意から。▽「滴水てきすい氷こおりを成なす」と訓読する。「氷」は「冰」とも書く。
てんかたいへい【天下泰平】
世の中がよく治まり、穏やかな様子。また、何の心配事もなく、のんびりしているさま。▽「泰」は「太」とも書く。
てんそんこうりん【天孫降臨】
記紀きき(『古事記』と『日本書紀』)の神話の中で、孫の天津彦彦火瓊瓊杵尊あまつひこひこほににぎのみことが国土平定のため、天照大神あまてらすおおみかみの命を受けて、高天原たかまがはらから日向国ひゅうがのくに(今の宮崎県)の高千穂たかちほ峰に天下ったこと。▽「天孫」は天照大神の孫の瓊瓊杵尊のこと。「降臨」は神仏が天界から地上に天下ること。「降」は「ごう」とも読む。
てんちげんこう【天地玄黄】
天は黒色であって、地は黄色であるということ。また、四つのものの順序を示すのに用いる言葉。▽「玄」は、黒色の意。書写の練習によく用いられた『千字文せんじもん』の第一句。
てんてんはんそく【輾転反側】
何度も寝返りを打つこと。心配ごとや悩みごとを抱えたり恋する人を思ったりして、眠れない様子を表す語。▽「輾転」「反側」はともに寝返りを打つこと。「輾」は「展」とも書く。