せいしほうしん【西施捧心】
病気に悩む美女の様子。また、同じ行いでも人や場合により価値に差が生まれるたとえ。▽「西施せいし心むねを捧ささぐ」と訓読する。『蒙求もうぎゅう』の一句。
せいふうめいげつ【清風明月】
明るい月夜の静かで清らかな様子。明月と清らかな風の中の静かですがすがしいたたずまいの形容。また、風雅な遊びのこと。▽「清風」はさわやかですがすがしい風、「明月」は明るく澄みきった月の意。
せんえいいこう【扇影衣香】
貴婦人たちが寄り集まる優雅な会合の様子。▽「扇影」は婦人が手にする扇子の影。「衣香」は婦人が衣装に香をたきしめてよい香りを発していたこと。身分の高い婦人たちの身にかかわるものでその会合の様子を形容したもの。
せんしばんたい【千姿万態】
さまざまに異なる姿や形のこと。また、さまざまに姿や形を変えること。▽「千」「万」は数の多いことを示す。「姿態」は姿やからだつき、また形・様子のこと。
せんせんきょうきょう【戦戦兢兢】
恐れてびくびくしている様子。何かに恐れて気をつけ慎む様子。▽「戦戦」は震えて恐れること。「兢兢」は緊張して恐れるさま、恐れて戒め慎むさま。「兢」は「恐」とも書く。
ぜんとようよう【前途洋洋】
今後の人生が大きく開けていて、希望に満ちあふれているさま。▽「前途」は将来、目標までの今後の道のり。「途」は道のりのこと。「洋洋」は水があふれるように一面に満ちている様子。前途が大きく広がっていることを表す。
そうこんぼくひ【草根木皮】
草の根と木の皮の意で、まっとうな食べ物ではないもののこと。また、漢方薬で用いられる原料のこと。▽前者の意は飢饉ききんなどで食糧不足に陥ったときの様子として表す。後者の意は漢方薬の原料の代表をいったもの。「木」は「もく」とも読む。
そうもさくよう【装模作様】
わざとらしく何かをすること。もったいぶったり見栄を張ったりすること。気取ること。▽「装」は何かのふりをする、飾ること。「模」は似せること。「作」は動作をすること。「様」は様子。
たいかこうろう【大廈高楼】
大きく高い建物のこと。それらが立ち並んでいる様子。高層ビル群。また、豪壮な建物のこと。▽「廈」は屋根をふいた家、「楼」は二階建て、または、それ以上の建築物のこと。「高楼大廈こうろうたいか」ともいう。
たしせいせい【多士済済】
すぐれた人物が数多くいること。また、そのさま。▽「多士」は多くのすぐれた人材の意。「済済」は数が多くて盛んな様子。「済済多士せいせいたし」ともいう。「済済」は「さいさい」とも読む。