くがみらくづめ【苦髪楽爪】
苦労しているときは髪の毛が早く伸びて、楽をしているときは爪が早く伸びるということ。
けんまこくげき【肩摩轂撃】
人や車馬の往来が激しく、混雑しているさま。都会の雑踏の形容。人の肩と肩が触れ合い、車のこしきとこしきがぶつかり合うほど混雑している意から。▽「肩摩」は肩と肩が触れ合うこと。「轂」は車のこしき。車輪の中央部で車軸を通して回転するところ。「轂撃」は轂と轂がぶつかり合うこと。「轂撃肩摩こくげきけんま」ともいう。
しょうとうらんがく【焦頭爛額】
事前の予防を考えた者を賞さず、末端の些末さまつなものを重視するたとえ。根本を忘れ、些末なことを重視するたとえ。また、処理に手こずりせっぱつまって苦労することのたとえ。火災を消すために頭の毛を焦がし、額にやけどをおった者が賞される意から。▽「焦」は、こがす。「爛額」は額が焼けただれること。「焦頭爛額を上客じょうかくと為なすか」の略。火災を予防する方法を教えた者は賞されず、火事が起きて、苦労して消火にあたった者だけが賞されることから。「頭あたまを焦こがし額ひたいを爛ただらす」と訓読する。「爛額焦頭らんがくしょうとう」ともいう。
しんたいはっぷ【身体髪膚】
人間のからだ全体のこと。全身。▽「身体」はからだ。「髪膚」は髪の毛と皮膚の意。ここから、からだ全体をいう。からだは父母から受けた大切なものの意が込められ、出典に「身体髪膚之これを父母に受く、敢あえて毀傷きしょうせざるは孝の始めなり」とある。
すいもうきゅうし【吹毛求疵】
無理に人の欠点をあばこうとすること。また、人のあらを探そうとして、かえって自分の欠点をさらけだすこと。毛を吹き分けて、隠れた傷を探し出す意から。▽一般に「毛けを吹ふいて疵きずを求もとむ」と訓読を用いる。
せいざんいっぱつ【青山一髪】
はるか遠くに山が見える様子。▽遠くに見える山が地平線と一つになって、まるで一本の髪の毛のように見えることからこう表現される。また、水平線を形容することもある。
ちんぎょらくがん【沈魚落雁】
魚や雁がんも恥じらって、身を隠すほどの美人。▽もともとは『荘子そうじ』斉物論せいぶつろんに見える逸話で、人間の基準での美人を見ても魚や鳥は逃げるだけだという、価値の相対性を表した語。「落雁沈魚らくがんちんぎょ」ともいう。
とかくきもう【兎角亀毛】
⇒ きもうとかく(亀毛兎角)
へきがんこうもう【碧眼紅毛】
⇒ こうもうへきがん(紅毛碧眼)
れんぜんあしげ【連銭葦毛】
馬の毛色の名称。葦毛に銭を並べたような灰白色の斑点がついている。