としくほう【兎死狗烹】
うさぎが死んでしまえば、それを捕らえるのに用いられた猟犬は不必要となって、煮て食べられてしまう意。戦時に活躍した武将は、ひとたび太平の世となると、用なしとして殺されてしまうことをたとえた言葉。また、後に広く、利用価値があるときだけ用いられ、無用になると捨てられてしまうことのたとえ。▽一般に「兎うさぎ死しして狗いぬ烹にらる」と訓読を用いる。
はちめんろっぴ【八面六臂】
多方面で、めざましい活躍をすること。また、一人で何人分もの活躍をすること。もとは仏像などで八つの顔と六本の腕をもっていること。▽「面」は顔、「臂」はひじ・腕。
めんもくやくじょ【面目躍如】
世間の評価に値する活躍をしていて、生き生きとしているさま。また、名声・世間体などがよりよくなるさま。▽「面目」は世間に対する体面の意。「躍如」は生き生きとして勢いのよいさま。「目」は、「ぼく」とも読む。
ろうきふくれき【老驥伏櫪】
人が年老いても、なお若者と変わらぬ大志を抱くこと。もとは、年老いた駿馬しゅんめが活躍の場を失い、馬屋に伏していながら、なお若いころの千里を駆ける志を捨てない意。また、能力のある人が、それを発揮することなく老いるたとえとしても用いられることがある。▽「驥」は一日に千里を走る駿馬。「櫪」はくぬぎの木。くぬぎが床下の横木に用いられたことから転じて、ねだの意。ここでは馬屋のねだで、馬小屋のこと。「老驥ろうき、櫪れきに伏ふす」と訓読する。