ろうき-ふくれき【老驥伏櫪】
人が年老いても、なお若者と変わらぬ大志を抱くこと。もとは、年老いた駿馬しゅんめが活躍の場を失い、馬屋に伏していながら、なお若いころの千里を駆ける志を捨てない意。また、能力のある人が、それを発揮することなく老いるたとえとしても用いられることがある。▽「驥」は一日に千里を走る駿馬。「櫪」はくぬぎの木。くぬぎが床下の横木に用いられたことから転じて、ねだの意。ここでは馬屋のねだで、馬小屋のこと。「老驥ろうき、櫪れきに伏ふす」と訓読する。
- 出典
- 曹操そうそう「歩出夏門行ほしゅつかもんこう」。「老驥櫪に伏すも、志千里に在あり」
- 用例
- さりながら老驥伏櫪の志は相止み申さず折節不審の義有之これあり候えども本科は格別同業の者には海内に承り及び候者もこれなく候。<有吉佐和子・華岡青洲の妻>