あくじせんり【悪事千里】
悪い行為や評判は、またたくまに世間に知れ渡ること。▽一般には「悪事千里を行く」「悪事千里を走る」と用いる。
うんこううし【雲行雨施】
雲が空に流れ動いて雨が降り、万物をうるおして恩恵を施すこと。また、天子の恩恵が広く行き渡るたとえ。天下が太平であることのたとえ。▽「雲くも行ゆき雨あめ施ほどこす」と訓読する。
おんとろうろう【音吐朗朗】
音声が豊かではっきりしたさま。また、音声が豊かでさわやかなさま。▽「音吐」は発声・音声、また、声の出し方をいう。「朗朗」は声が高く澄んでとおるさま。
かきゅうじんそく【家給人足】
生活が豊かで満ち足りているたとえ。どの家にも衣食が十分に行き渡り、だれもが豊かに満ち足りている意から。▽「給」は行き渡る、豊かになる意。「足」は十分にある、満ち備わるの意。「家いえごとに給きゅうし人ひとごとに足たる」と訓読する。
こうふうせいげつ【光風霽月】
心がさっぱりと澄み切ってわだかまりがなく、さわやかなことの形容。日の光の中を吹き渡るさわやかな風と、雨上がりの澄み切った空の月の意から。また、世の中がよく治まっていることの形容に用いられることもある。▽「霽」は晴れる意。
でいせんとか【泥船渡河】
世渡りの危険なことのたとえ。泥で作った船で川を渡る意から。▽「泥船でいせんに乗のりて河かわを渡わたる」の略。
はくいんぼうしょう【博引旁証】
事物を説明するのに、多くの例を引き、証拠をあげて論ずること。▽「博引」は広く例を引用すること。「旁」はあまねく、広く行き渡る意。「証」は証拠の意。
ぼうこひょうが【暴虎馮河】
血気にはやって向こう見ずなことをすること。無謀な行為。とらに素手で立ち向かい、大河を徒歩で渡る意から。▽「暴」は「搏」に同じで、打つ、なぐる意。「馮」は川などを徒歩で渡る意。
りょうぎんこしょう【竜吟虎嘯】
同じ考えや心をもった者は、相手の言動に気持ちが通じ合い、互いに相応じ合うということ。また、人の歌声や笛・琴の音などが、あたかも竜やとらのさけび声が天空にとどろき渡るように響くことをいう。▽「吟」は鳴き声をあげる、「嘯」はほえること。竜が声をあげれば雲がわき起こり、とらがうなれば風が生ずるといわれる。「竜りょう吟ぎんじ虎とら嘯うそぶく」と訓読する。「竜」は「りゅう」とも読む。