しんげんしょはん【身言書判】
人材を登用する際に、人物鑑定の規準とするもの。中国唐代における、官吏登用の人物試験の四つの規準、容姿・言葉遣い・筆跡(文字)・文章をいう。▽「身」は容貌ようぼう、「言」は言辞、「書」は書道、「判」は文章のこと。
しんしんこうじゃく【心神耗弱】
精神が衰弱して、識別力が乏しくなり、自分の行為の結果についての判断能力が劣っていること。▽「心神」は心・精神。「耗弱」はすり減って弱くなること。心神喪失よりは軽い状態。
じんじょうさはん【尋常茶飯】
[名・形動]《ふだん、飲み食いしている物の意から》少しも珍しくないこと。また、そのさま。ありきたり。日常茶飯。「—な(の)出来事」
せいせいかいく【生生化育】
自然が万物を生み育て、宇宙をつくりあげていること。
せいちあんこう【生知安行】
生まれながらにして人の踏み行うべき道をよく知り、考えることなく心のままにそれを行うこと。聖人の境地。▽「生知」は学ばなくても生まれながらに人の道を知ること。「安行」は心のままに行うこと。何の努力もなしに人の道を行う意。
せんぺんいちりつ【千篇一律】
作られた多くの文章や芸術作品などが、どれも同じ調子や体裁で変わりばえのしないこと。転じて、どのようなことでも機械的に一つのマニュアルに従って処理して、融通がきかないこと。また、平凡で何の特徴もないこと。▽「千篇」は数多くの詩文のこと。「一律」はすべて同じ調子で変化がないこと。「篇」は「編」とも書く。
たんしこしょう【箪食壺漿】
食べ物・飲み物を用意し、軍隊を歓迎すること。また広く、歓迎することをいう。▽「箪」は竹でできたわりご。「漿」は酒以外の飲み物。食べ物を竹の器に入れ、飲み物を壺つぼに入れて歓迎すること。
だんいほうしょく【暖衣飽食】
衣食に何の不足もない生活のこと。ぜいたくな生活をすること。▽「暖衣」は暖かい衣服、「飽食」は十分な食料のこと。「暖」は「煖」とも書く。「飽食暖衣ほうしょくだんい」ともいう。
むみょうじょうや【無明長夜】
根本的な聡明そうめいさに欠けるため、衆生しゅじょうが煩悩にとらわれ、真理を得にくいこと。悟りの境地に達しないこと。このことを、明けることのない長い夜にたとえた。▽仏教語。「無明」は衆生を迷わせる煩悩があるために、物事の真理が見えず、仏道にくらいこと。「長夜」は長い間、長い時間にわたっての意。
むりおうじょう【無理往生】
無理に自分の言動を押しつけ、承知させること。▽「無理」は強引に物事を行うこと。「往生」は、本来は「圧状」と書く。「圧状」は人を脅して、むりやり書かせた文書のこと。