いっぴつけいじょう【一筆啓上】
男性の手紙の冒頭に書かれるあいさつのことば。起首。簡単な手紙をさしあげます、の意。
かきょあっかん【科挙圧巻】
試験で最もすぐれた成績を収めること。▽「科挙」は中国の隋ずい代に制度として確立した官吏登用試験のこと。科目で人材を挙げ用いる意。「圧巻」は最優秀の答案(巻)を他の答案の上に載せたことから出た語で、最もすぐれたものが一番上にあって、他のすべての答案を圧すること。書物や演劇などの中で最もすぐれた部分、また、詩文などで多くの作品中最もすぐれたものをいう。「巻」は答案用紙の意。
かしょばんきん【家書万金】
家族からの手紙は、何よりもうれしいということ。
きょうきょうきんげん【恐恐謹言】
おそれながらつつしんで申し上げる、の意。手紙文の結びに記して敬意を表す。
こんしこんでい【紺紙金泥】
紺色の紙に金泥で経文などを書いたもの。
さんぱいきゅうはい【三拝九拝】
何度も頭を下げること。何度も頭を下げて敬意や謝意を表すこと。また、手紙の末尾に記して敬意を表す語。▽「拝」は拝礼すること。
しじょうだんぺい【紙上談兵】
理屈ばかりの議論で、実行が不可能であったり、実際の役に立たなかったりすること。紙の上で兵略を議論する意から。▽「紙上しじょうに兵へいを談だんず」と訓読する。
しせきのしょ【咫尺之書】
ごく短い手紙のこと。簡単な書状。
せいしかんかん【青史汗簡】
歴史書のこと。▽「青史」は歴史のこと。「汗簡」は油を抜いた竹の札で、文書・書物のこと。昔、紙がまだなかったころ、青竹を火であぶり青みと油(汗)を去って書きやすくし、漆で記録したことからいう。
もうひょうたざい【妄評多罪】
でたらめで無遠慮な批評をしたことを、深くわびること。他人の文章などへの批評のあとに書く謙譲語。▽「妄評」はいい加減な批評。「多罪」は無礼などを謝る手紙文の言葉。「妄」は「ぼう」とも読む。