こうとりょうく【狡兎良狗】
戦ってきた敵国が滅びると、戦闘に功績のあった家臣が有害無用として殺されることのたとえ。転じて、役に立つときはさんざん利用され、不要になると見捨てられることのたとえ。
こうどうきちにち【黄道吉日】
すべてのことをするのによい日。日柄のよい日。星占いの説で、青竜・明堂など六辰りくしん(六つの星で吉の神)が当たる日をいい、何をするにも吉であるとされる。わが国の陰陽道おんようどうでもいう。▽「黄道」は地球から見て、太陽が運行するように見える軌道。「吉日」は「きちじつ」「きつじつ」「きつにち」とも読む。略して「黄道日こうどうじつ」ともいう。
こうどうはんけい【行動半径】
車・船・飛行機などが、燃料の補給なしで往復できる、片道の距離。航続距離の二分の一を半径とする円のこと。転じて、人が行動する範囲。
こうはつはは【黄髪番番】
白髪が年を重ねて黄色みを帯びた老人のこと。転じて、年を重ねて知識や経験をさらに深めた老人のたとえ。
こうりょうしてい【膏粱子弟】
富貴の家に生まれた者のこと。おいしいごちそうを食べる若者の意。▽「膏」は脂あぶらののった肉。「粱」はおいしい上質の穀物。いずれも美食の意。転じて、富貴な人。
こしたんたん【虎視眈眈】
強い者が機会をねらって形勢をうかがっているさま。とらが獲物をねらって、鋭い目でじっと見下ろす意から。▽「虎視」はとらが獲物をねらい見ること。「眈眈」はとらが見下ろすさま。ねらい見るさま。
こぶげきれい【鼓舞激励】
大いに励まし奮い立たせること。励まし元気づけること。▽「鼓舞」は鼓つづみを打って舞う意。転じて、励まし勢いづけること。「激励」も励まし奮い立たせること。
ごぞうろっぷ【五臓六腑】
はらわた。内臓。からだの中すべて。また、腹の中。心の中。五つの内臓と六つのはらわたの意。▽もと漢方の語。「五臓」は心臓・肺臓・脾臓ひぞう肝臓・腎臓じんぞう。転じて、全身の意。「六腑」は大腸・小腸・胃・胆・膀胱ぼうこう三焦さんしょう。三焦は胃の上(上焦)、胃の中(中焦)、膀胱の上(下焦)で消化や排泄はいせつをつかさどる。古い典籍では「臓」は「蔵」、「腑」は「府」と書かれることもある。
さいおうしつば【塞翁失馬】
幸いが転じて禍わざわいになったり、不幸と思ったことが幸いになること。人生の幸不幸は、後になってみなければわからないということ。また、いたずらに喜んだり悲しんだりするべきではないということ。
さいかんのさんゆう【歳寒三友】
冬の寒い季節に友とすべき三つのもの。松・竹・梅。また、梅・水仙・竹。多く画題となっている。また、乱世に友とすべき山水・松竹・琴酒きんしゅをいうこともある。▽「歳寒」は冬の寒い季節。転じて、乱世や逆境のたとえ。