あいえんきえん【合縁奇縁】
不思議なめぐり合わせの縁。人と人とが互いに気心が合うかどうかは、みな因縁いんねんという不思議な力によるものであるということ。人と人の結びつきについていうが、特に男女の間柄についていう。▽「合縁」はもと仏教語で、恩愛から起こる人と人の結びつきの意。「奇縁」は不思議なめぐり合わせの意。また、思いがけない不思議な縁の意。「愛縁機縁」「相縁機縁」とも書く。
あいきこつりつ【哀毀骨立】
悲しみのあまりやせ細り、骨ばかりになること。父母の死などで非常に悲しむことの形容。▽「哀毀」は悲しみのあまりからだをこわす、また、やせ細る意。「骨立」はやせて骨ばかりになる意。骨だけでからだを支えるほど肉が落ちて、骨と皮ばかりになる意。
あいべつりく【愛別離苦】
親愛な者と別れるつらさ。親子・夫婦など、愛する人と生別または死別する苦痛や悲しみ。仏教でいう、八苦()の一つ。
あんきょらくぎょう【安居楽業】
地位など、今いる環境や状況に心安らかに満足し、自分の仕事を楽しんですること。自分の分ぶんをわきまえて不満をもたず、心安らかに自分のなすべき仕事をすることをいう。また、転じて善政の行われていることのたとえ。世が治まり生活が安定して、みなそれぞれの仕事に励む意から。▽「居きょに安やすんじ、業ぎょうを楽たのしむ」「安居あんきょして業ぎょうを楽たのしむ」と訓読する。
あんらくじょうど【安楽浄土】
仏教で、阿弥陀仏あみだぶつがいるという、苦しみや悩みのまったくない安楽な世界。一般には、すべてに満ち足りていることのたとえ。
いかんそくたい【衣冠束帯】
天皇以下、公家くげの正装。昔の貴族や高級官僚の正装。▽「衣冠」「束帯」はともに貴族の装束。「束帯」は衣を束ね、整える帯の意。転じて、朝廷での公事・儀式などでの正装。「衣冠」は束帯に次ぐもので、その略装。
いきしょうてん【意気衝天】
意気込みや元気が、このうえなく盛んな状態。▽「衝天」は天を突き上げる意。勢いの盛んなことのたとえ。「意気いき天てんを衝つく」と訓読する。
いきんかんきょう【衣錦還郷】
きらびやかな衣服を着て故郷に帰ることから、立身出世して、故郷へ帰ることのたとえ。
いげんのはい【韋弦之佩】
身に帯びたなめし革と弓づる。自分の性格上の欠点を戒め、改めようとすることのたとえ。
いたいどうしん【異体同心】
肉体は違っても、心は一つに固く結ばれていること。関係がきわめて深いたとえ。身体は異なるが、心は同じという意から。特に、夫婦や非常に親しい人の間柄に多く用いる。