さこうべん【左顧右眄】
周りを気にして、なかなか決断を下さないこと。他人の様子をうかがって、決断をためらうこと。左を見たり右を見たりする意から。もとは、ゆったりと得意で余裕のある様子をいった語。▽「顧」はかえりみる。「眄」は横目でちらりと見る。また、かえりみる。
さんしゃさんよう【三者三様】
やり方や考え方などが、人それぞれで違うこと。三人の者がいれば、三つのさま、様子、形がある意。
さんようすいたい【山容水態】
山や川の様子・姿。自然の美しい風景をいう。▽「容」「態」ともに、姿・様子の意。
しゅんわけいめい【春和景明】
春の日の穏やかで、光の明るいさま。春の穏やかで、明るい陽気のこと。▽「春和」は春の和らいだ様子。「景」は日差し・日光の意。「春はるは和やわらぎ景けいは明あきらかなり」と訓読する。
しんいんひょうびょう【神韻縹渺】
芸術作品などがもっている、表現しがたいきわめてすぐれた奥深い趣。▽「神韻」は詩文などのきわめてすぐれた趣。「縹渺」はかすかではっきりしない様子、ほのかに見えるさま。「渺」は「緲」「眇」とも書く。
しんしょくじじゃく【神色自若】
大事にあっても顔色一つ変えず、平然と落ち着いている様子。物事に動揺しないさま。▽「神色」は精神(心)と顔色、「自若」は物事にあわてず落ち着いているさま。
しんたいりょうなん【進退両難】
どうにもこうにもならないさま。にっちもさっちもいかないさま。進むことも退くことも困難な様子。▽「進退しんたい両ふたつながら難かたし」と訓読する。
すいがんもうろう【酔眼朦朧】
酒に酔ってとろりとした目付きになり、頭もぼうっとして、辺りの物がはっきり見えないさま。▽「酔眼」は酒に酔ったときのとろんとして定まらない目付き。「朦朧」はかすんではっきりしない様子。
せいきはつらつ【生気溌溂】
生き生きとして、動作や表情に元気のあふれている様子。▽「生気」は生き生きとした様子。「溌溂」は魚の元気よくはねるさまから、動作や表情に元気のあふれているさま。「溂」は「剌」とも書く。
せいざんいっぱつ【青山一髪】
はるか遠くに山が見える様子。▽遠くに見える山が地平線と一つになって、まるで一本の髪の毛のように見えることからこう表現される。また、水平線を形容することもある。