くうそくぜしき【空即是色】
固定的な実体がなく空くうであることで、はじめて現象界の万物が成立するということ。万物の真の姿は実体がなく空だが、その空は一方的にすべてを否定する虚無ではなく、それがそのままこの世に存在する物の姿でもある意。▽仏教語。「空」は固定的な実体のないこと。「色」はいろ、かたちあるもの。この世のすべての物質的存在のこと。
こうげんれいしょく【巧言令色】
口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりすること。人に媚こびへつらうさま。▽「巧言」は相手が気に入るように巧みに飾られた言葉。「令色」は愛想よくとりつくろった顔色。「令」はよい意。
さつげんかんしき【察言観色】
人の言葉をよく察し、顔つきをよく観察してあざむかれず、人の性質や考え方を見抜くこと。また、人の言葉をよく聞き分け、人の顔色を見抜く聡明そうめいさをいう。▽「言」は言葉。「色」は顔つき・顔色。「言げんを察さっして色いろを観みる」と訓読する。
しつげんきょしょく【疾言遽色】
早口な物言いと、慌てた顔つき。
じゅうにんといろ【十人十色】
考え・好み・性質などが、人によってそれぞれに異なること。
せいしょうらくしょく【青松落色】
友人との付き合いが途絶えることのたとえ。▽「青松」は常緑樹である松のこと。「落色」は常緑の松の色があせること。青い松がいつまでもその色を保つように、人の心がいつまでも変わらないことを「青松の心」という。
たいきょうしっしょく【大驚失色】
非常に驚き恐れて、顔色が青ざめること。▽「大驚」はたいへん驚く意。驚愕きょうがくすること。「失色」は顔色を失う、顔色が青ざめること。「大おおいに驚おどろきて色いろを失うしなう」と訓読する。
てんしこくしょく【天姿国色】
生まれつきの絶世の美人のこと。▽「天姿」は生まれつきの姿、天から賦与された美しい姿。「国色」は国中で一番の美人。