いけんいっせつ【夷険一節】
平和で順調なときも逆境にあるときも、節操を変えないこと。▽「夷険」は土地の平らな所と険しい所の意。太平と乱世、また、順境と逆境のたとえ。「節」は節操の意で、節義を守って変えないこと。
いちろじゅんぷう【一路順風】
船が追い風に帆をあげてひたすら進むようにという意で、道中の無事を祈って旅立つ人にかけることば。また、物事が順調に運ぶさま。
かふくいふく【禍福倚伏】
福の中に禍が潜み、禍の中に福が潜むように、災いと幸せは順繰りにおとずれるものだということ。▽「禍福」は災いと幸い。「倚伏」は禍が福のもとになったり、福が禍のもとになったり、禍福が互いに因果的に生じること。「倚」は寄り添う、また、ちなむ、原因となる意。「伏」は潜む意。
かんりてんとう【冠履転倒】
上下の順序が逆になっていること。また、順序や秩序が乱れるさま。
きしょうてんけつ【起承転結】
漢詩の四句からなる絶句における構成法の一つ。八句からなる律詩においても二句ずつまとめて絶句に準じる。第一句(起句)でうたい起こし、第二句(承句)でこれを受けて発展させ、第三句(転句)で場面や視点を転じ、第四句(結句)でこれらを受けつつ全体をしめくくる。また、文章や話などで全体を秩序正しくまとめる構成の意として用いられる。さらに広く物事の順序、展開のしかた、構想にも用いられる。
ごぎょうそうこく【五行相剋】
水・火・金・木・土の五つの根元要素が互いに力を減じ合い、水は火に、火は金に、金は木に、木は土に、土は水に勝つという考え方。五行の徳を歴代の王朝にあてはめて変遷の順を理論づけた学説の一つ。▽「剋」は勝つ意。「五行」は日常生活に欠くことのできない木・火・土・金・水の五つの要素で、これらがある一定の法則で循環交代して万物を生ずる根元となると考えられた。「剋」は「克」とも書く。
ごふうじゅうう【五風十雨】
世の中が平穏無事であるたとえ。気候が穏やかで順調なことで、豊作の兆しとされる。五日ごとに風が吹き、十日ごとに雨が降る意から。▽出典の「五日にして一ひとたび風ふき、十日にして一たび雨ふる」の略。
しきょうしじゅん【至恭至順】
このうえなく素直で従順なさま。▽「至」はいたって、このうえなくの意。「恭」は慎み深いこと。おとなしいこと。「順」は逆らわないこと。
はくちゅうしゅくき【伯仲叔季】
兄弟の順序の呼び名。年長の順に伯、仲、叔と呼び、末弟を季という。
はちくのいきおい【破竹之勢】
竹が割れるように、さえぎりようのないほど勢いが盛んなさま。また物事が勢いよく順調に進むさま。戦いなどに次々と勝ち進むさま。