いちいせんしん【一意専心】
他に心を動かされず、ひたすら一つのことに心を集中すること。▽「一意」はいちずに、一つのことに心を注ぐこと。「専心」は心を一つのことに集中すること。「専」は「摶」とも書く。「意いを一いつにし心こころを専もっぱらにす」と訓読する。また、「専心一意せんしんいちい」ともいう。
きじせんもく【貴耳賤目】
伝聞やうわさを軽々と信じて、実際に自分の目で見ているものを信じないこと。また、伝え聞いた遠くのことや過去のことは重んじるが、身近なことや現在のことは軽視すること。耳で伝え聞いたことは尊ぶが、実際に目で見たものは軽んじる意から。▽「賤」はいやしみ軽んじる意。「耳みみを貴とうとび目めを賤いやしむ」と訓読する。
しりしよく【私利私欲】
自分の利益や、自分の欲求を満たすことだけを考えて行動すること。私的な利益と私的な欲望の意。▽「欲」は「慾」とも書く。
せいきしき【生寄死帰】
人が今生きているのは、仮にこの世に身をおいているだけであり、死ぬことは故郷に帰るように、本来いるべきところに落ち着くことだということ。▽「寄」は寄寓きぐうで仮住まいのこと。「帰」は本来の場所に帰ること。「生せいは寄きなり死しは帰きなり」と訓読する。
むげいたいしょく【無芸大食】
特技や取り柄がないにもかかわらず、食べることだけは人並みであること。また、そのような人をさげすんでいう語。自分のことを謙遜けんそんしていう場合にも用いられる。▽「無芸」は芸や特技を何も身につけていないこと。「大食」はたくさん食べる人。大食い。