あいきこつりつ【哀毀骨立】
悲しみのあまりやせ細り、骨ばかりになること。父母の死などで非常に悲しむことの形容。▽「哀毀」は悲しみのあまりからだをこわす、また、やせ細る意。「骨立」はやせて骨ばかりになる意。骨だけでからだを支えるほど肉が落ちて、骨と皮ばかりになる意。
あんぶんしゅき【安分守己】
自分の身の程をわきまえて生き、高望みしないこと。▽「安分」は自分の身の程をわきまえる、おのれの分に安んずる意。「守己」は自分の身を持すること。「分ぶんに安やすんじ己おのれを守まもる」と訓読する。
いきしょうてん【意気衝天】
意気込みや元気が、このうえなく盛んな状態。▽「衝天」は天を突き上げる意。勢いの盛んなことのたとえ。「意気いき天てんを衝つく」と訓読する。
いちいたいすい【一衣帯水】
一筋の帯のように、細く長い川や海峡。転じて、両者の間に一筋の細い川ほどの狭い隔たりがあるだけで、きわめて近接しているたとえ。▽「衣帯」は衣服の帯。細く長いたとえ。「水」は川や海などをいう。
いちぎゅうめいち【一牛鳴地】
一頭の牛の鳴く声が聞こえる土地の意から、非常に近い距離のたとえ。また、のどかな田園風景の表現。
いちごいちえ【一期一会】
一生に一度だけの機会。生涯に一度限りであること。生涯に一回しかないと考えて、そのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいう。▽千利休の弟子宗二の『山上宗二記やまのうえそうじき』に「一期に一度の会」とあるのによる。「一期」は仏教語で、人が生まれてから死ぬまでの間の意。
いちじつさんしゅう【一日三秋】
一日顔をあわさないだけで、三年も過ぎ去ったような気がする。それほどに相手に対する情愛のほどが強いことのたとえ。
いちじつせんしゅう【一日千秋】
非常に待ち遠しいことのたとえ。ある物事や、人が早く来てほしいと願う情が非常に強いこと。一日が千年にも長く思われる意から。▽「千秋」は千年の意。「日」は「にち」とも読む。一般には「一日千秋の思いで待つ」と用いる。もと「一日三秋」から出た語。
いちだくせんきん【一諾千金】
信義が厚く、裏切ることのないたとえ。また、約束を重んじなければならないたとえ。いったん承諾したら、それは千金にも値するほどの重みがあるということ。▽「一諾」はひとたび承知して引き受けること。
いちにんとうせん【一人当千】
非常に大きな力や実力があること。きわめて勇気のあること。一人の力が千人の力にも匹敵する意から。▽「千」は「ぜん」とも読む。「一人いちにん、千せんに当あたる」と訓読する。