いたんじゃせつ【異端邪説】
正統でないよこしまな思想・信仰・学説。▽「異端」は正統でなく、正道に反する教説。また思想・信仰・学説などで、多数の人に一般的に認められた正統に対して、特殊な少数の者に信じられ、主張されているものをいう。もとこの語は『論語ろんご』為政いせいから出たもの。「邪説」はよこしまな議論、不正な主張の意。「邪説異端じゃせついたん」ともいう。
うちまたこうやく【内股膏薬】
あっちについたりこっちについたりして、節操のないこと。しっかりした意見がなくその時の気持ちで動くこと。また、そのような人をあざけっていう語。日和見ひよりみ。▽「内股」は股の内側。「膏薬」は練って作った外用薬。内股にはった膏薬が、動くたびに右側についたり左側についたりする意。「膏」は「ごう」とも読む。
えいごうかいき【永劫回帰】
宇宙は永遠に循環運動を繰り返すものであるから、人間は今の一瞬一瞬を大切に生きるべきであるとする思想。生の絶対的肯定を説くニーチェ哲学の根本思想。▽ドイツ語ewigewiederkunftの訳語。
かんかんがくがく【侃侃諤諤】
ひるまず述べて盛んに議論をするさま。議論の盛んなことの形容。また、はばかることなく直言するさま。▽「侃侃」は強くまっすぐなさま。剛直なさま。「諤諤」は、はばかることなくありのままを正しく直言するさま。「侃諤」ともいう。
きげんかくろん【危言覈論】
自分が正しいと思うことを主張し、激しく議論を闘わせること。
きしせんめい【旗幟鮮明】
主義主張や態度などがはっきりしているたとえ。旗じるしがはっきりして鮮やかである意から。▽「旗幟」は旗・のぼり。外にあらわれた主義主張や態度などのたとえ。「鮮明」は鮮やかではっきりしているさま。
きんかぎょくじょう【金科玉条】
黄金や珠玉のように善美を尽くした法律や規則の意。転じて、人が絶対的なよりどころとして守るべき規則や法律のこと。現在では「金科玉条のごとく守る」などと用いて融通のきかないたとえとして用いられることもある。▽「金」「玉」は貴重なもの・大切なもののたとえ。「科」「条」は法律やきまりなどの条文の意。
くんしひょうへん【君子豹変】
君子が過ちを改めて善に移るのは、ひょうの皮のまだら模様のように非常にはっきりしているということ。転じて、現在では主張や態度が急にがらりと変わることをいう。また、その無節操ぶりを非難する語。▽「君子」は教養や徳の高い立派な人。人格者。「豹変」は季節によってひょうのまだら模様が美しくなることから、主張や態度などが急に変わること。
げんこういっち【言行一致】
言葉に出したことと、その行動が同じであること。▽「言行」は口でいう内容と実際の行為。
こうろんおつばく【甲論乙駁】
互いにあれこれ主張して議論がまとまらないこと。甲の人が論ずると、乙の人がそれに反対するというように議論がいろいろと出る意から。