いちごいちえ【一期一会】
一生に一度だけの機会。生涯に一度限りであること。生涯に一回しかないと考えて、そのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいう。▽千利休の弟子宗二の『山上宗二記やまのうえそうじき』に「一期に一度の会」とあるのによる。「一期」は仏教語で、人が生まれてから死ぬまでの間の意。
きょうかんじごく【叫喚地獄】
泣き叫ばずにはいられないような状況のこと。
きんじょうとうち【金城湯池】
非常に守りの堅いたとえ。また、他から付け入り攻め込みにくい堅固な備えのたとえ。▽「金城」は金で築いた堅固な城。「湯池」は熱湯をたぎらせた堀のこと。
ぎゃくしゅじゅんしゅ【逆取順守】
道理にそむいた方法で天下を取り、それを道理にかなった方法で守ること。奪い取る時には正道に反して武力を用い、それを守るには正しい道、すなわち文事によること。▽もと殷いんの湯王とうおうや周の武王ぶおうが、武力で天下を奪いとり、それを守るのに正道に則のっとりよい政治を行ったことをいう。
さんきんさんよく【三釁三浴】
何度もからだに香を塗ってよい香りをつけ、何度もからだを洗い清めること。人を待つときなど相手を大切に思う情をいう。▽「三」は何度もの意。「釁」は香料をからだに塗ること。「浴」は湯水でからだを洗うこと。湯浴み。
ちゅうしんしふつ【抽薪止沸】
物事を根本から解決することのたとえ。▽「抽薪」は燃えている薪を竈かまどから引き抜くこと。「止沸」は沸騰した湯を火を止めてさますこと。問題を解決するには根本から解決するということ。「薪たきぎを抽ぬきて沸たぎりを止とどむ」と訓読する。
とうちてつじょう【湯池鉄城】
城のきわめて堅固なさま。▽「湯池」は熱い湯をたたえた池、転じて、城の要害堅固な濠ほりの意。
めいしんたんとう【盟神探湯】
古代日本で、物事の是非や正邪を裁くのに用いられた方法のこと。神に誓いを立てて、熱湯の中に手を入れさせると、正しい者は手にやけどをせず、邪よこしまな者はやけどをするとされていた。
もくよくじょこん【沐浴抒溷】
髪やからだを洗って身を清め、自らについた汚れを取り払うこと。神聖な儀式などを行うときなどに、湯あみしてからだを清めること。▽「沐浴」は湯水を使って、からだを洗い清めること。「抒溷」は汚れを取り除くこと。「抒」はすくい出す意。また、除く意。「溷」は汚れの意。