いんようごぎょう【陰陽五行】
天地間にあって、万物を造り出す陰と陽の二気と、天地間に循環流行して、万物を生じるもとになる水・火・木・金・土の五つの元素。万物の構成要素。古来、これらの要素の消長などによって、吉凶禍福など万象を解釈・説明しようとした陰陽五行説が行われ、いろいろな迷信が生まれて、人々の生活に大きな影響を及ぼした。日本の陰陽道おんようどうもこの流れを汲くんでいる。▽「陰」は「おん」とも読む。
ごおんじょうく【五陰盛苦】
人間のからだや心を形成する五つの要素から生じる苦痛や苦悩のこと。
ごぎょうそうこく【五行相剋】
水・火・金・木・土の五つの根元要素が互いに力を減じ合い、水は火に、火は金に、金は木に、木は土に、土は水に勝つという考え方。五行の徳を歴代の王朝にあてはめて変遷の順を理論づけた学説の一つ。▽「剋」は勝つ意。「五行」は日常生活に欠くことのできない木・火・土・金・水の五つの要素で、これらがある一定の法則で循環交代して万物を生ずる根元となると考えられた。「剋」は「克」とも書く。
しくはっく【四苦八苦】
非常に苦労すること。たいへんな苦しみ。もと仏教の語で、あらゆる苦しみの意。▽「四苦」は生しょう老・病・死の四つの苦しみ。「八苦」は「四苦」に愛別離苦あいべつりく(親愛な者との別れの苦しみ)、怨憎会苦おんぞうえく(恨み憎む者に会う苦しみ)、求不得苦ぐふとくく(求めているものが得られない苦しみ)、五蘊盛苦ごうんじょうく(心身を形成する五つの要素から生じる苦しみ)を加えたもの。
ちいくへんちょう【知育偏重】
知育・徳育・体育という教育の三要素のうち、知育のみを重んじること。
どうせいいぞく【同声異俗】
人の生まれながらの性質・素質は同じだが、環境や教育といった後天的な要素によって、人物に差が生じること。赤子の泣き声はだれでも同じで変わりないようだが、成長すると風俗や習慣を異にするようになるという意から。教育の重要性を訴える言葉。▽「俗」は風習・習慣。