いちじゅのかげ【一樹之陰】
見知らぬ人が一本の木の下で雨宿りするのも、前世からの因縁で、この世の人と人との出会いは、みなこのように前世からの因縁であるということ。
うかてんせい【雨過天晴】
悪かった状況や状態がよいほうに向かうたとえ。雨がやみ、空が晴れ渡り明るくなる意から。▽「晴」は「青」とも書く。「雨あめ過すぎて天てん晴はる」と訓読する。
うんがいそうてん【雲外蒼天】
雨雲の上には青空が広がっている。今ある苦難もやがて去って良いことがあるだろうというたとえ。
うんこううし【雲行雨施】
雲が空に流れ動いて雨が降り、万物をうるおして恩恵を施すこと。また、天子の恩恵が広く行き渡るたとえ。天下が太平であることのたとえ。▽「雲くも行ゆき雨あめ施ほどこす」と訓読する。
きゅううこんう【旧雨今雨】
古い友人と新しい友人のこと。▽中国音で「雨」「友」はともに音が通じるところから、友人のことをしゃれていう語。
ぎょうふうしゅんう【尭風舜雨】
尭帝や舜帝のような聖天子の恵みが天下に行き渡っているのを風雨にたとえていう語。転じて、天下太平の世の意。
こうふうせいげつ【光風霽月】
心がさっぱりと澄み切ってわだかまりがなく、さわやかなことの形容。日の光の中を吹き渡るさわやかな風と、雨上がりの澄み切った空の月の意から。また、世の中がよく治まっていることの形容に用いられることもある。▽「霽」は晴れる意。
こくふうはくう【黒風白雨】
暴風とにわか雨。暴風雨。▽「黒風」はちりやほこりを巻き上げる強い風。暴風。「白雨」はにわか雨のこと。
だんがんうちゅう【弾丸雨注】
弾丸が雨の降り注ぐような激しさで飛んでくること。▽「弾丸」はすずめなどを捕るために使うはじき玉。また、鉄砲の玉。「雨注」は雨のように降り注ぐということ。
やうたいしょう【夜雨対牀】
兄弟関係や友人関係が良好で、仲むつまじいことのたとえ。夜、雨の音を聞きながら、兄弟が寝台を並べて仲よく眠るという意味から。▽「夜雨」は夜の雨のこと。夜に雨が降ること。「対牀」は寝台を連ねること。寝台を並べること。「牀」は寝台・ベッドのこと。「夜雨やう牀しょうに対たいす」と訓読する。「対牀夜雨たいしょうやう」ともいう。