うが・つ【^×穿つ】

の解説

［動タ五（四）］《上代は「うかつ」》

1. １ 穴をあける。掘る。また、突き通す。貫く。「雨垂れが石を—・つ」「トンネルを—・つ」

1. ２ 押し分けて進む。通り抜けて行く。

   1. 「石は灌木の間を—・って崖の下へ墜 (お) ちた」〈鴎外・青年〉

1. ３ 人情の機微に巧みに触れる。物事の本質をうまく的確に言い表す。「—・った見方」「彼の指摘は真相を—・っている」

1. ４ 袴 (はかま) ・履物などを身に着ける。履く。

   1. 「夏といえども其片足に足袋を—・ちたり」〈子規・墨汁一滴〉

1. ５ 新奇で凝ったことをする。

   1. 「紋も模様も大きに—・ち過ぎて賤しき場もありしが」〈洒・浪花今八卦〉

[補説]3について、文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「うがった見方をする」を、「物事の本質を捉えた見方をする」と「疑って掛かるような見方をする」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。

	平成23年度調査	令和5年度調査
物事の本質を捉えた見方をする （本来の意味とされる）	26.4パーセント	32.7パーセント
疑って掛かるような見方をする （本来の意味ではない）	48.2パーセント	60.7パーセント

[可能]うがてる

類語

• 掘る(ほる)

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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