きょうみほんい【興味本位】
おもしろければ、それでいいと思う傾向のこと。
きょおうじっき【虚往実帰】
師などから無形の感化や徳化を受けるたとえ。行くときは何も分からずに空っぽの心で行って、帰るときには充実して、十分に満足している意から。▽出典では、王駘おうたいという人物が教え諭すわけでも道理を論ずるわけでもないのに、教えを請う者は空っぽの心でそこに行き、帰りには得るところがあって十分満足しているといい、王駘は言葉には出さないが、自然に相手を感化する教えを心得た人物として描かれている。「虚往」は空っぽの頭で行くこと。「実帰」は充実して帰る、また、十分に満足して帰る意。「虚きょにして往ゆき実じつにして(実みちて)帰かえる」と訓読する。
きょきょじつじつ【虚虚実実】
互いに策略や手段を尽くして戦うこと。また、うそとまことを取り混ぜて、相手の腹を読み合うことにもいう。▽「虚」は守りの弱いところ、「実」は守りの堅いところ。実を避け虚をついて戦う意。「虚」「実」のそれぞれを重ねて、意味を強調した語。
きんしんしゅうこう【錦心繍口】
詩文の才能にすぐれているたとえ。美しくすぐれた思いと言葉の意から。▽「錦心」は錦にしきのように美しい思いや心をいう。「繍口」は刺繍ししゅうのように美しい言葉。
ぎしんあんき【疑心暗鬼】
疑いの心があると、なんでもないことでも怖いと思ったり、疑わしく感じることのたとえ。疑いの深さからあらぬ妄想にとらわれるたとえ。疑いの心をもっていると、いもしない暗闇くらやみの亡霊が目に浮かんでくる意から。▽「疑心」は疑う心。「暗鬼」は暗闇の中の亡霊の意。「疑心暗鬼を生ず」の略。「暗」は「闇」とも書く。
ぎじむこう【疑事無功】
疑いながら、またためらいながら事を行うようでは、成果は期待できないということ。一度決めたことは決然として断行すべきであるという戒めの語。▽「疑事ぎじ功こう無なし」と訓読する。
ぎゃくしゅじゅんしゅ【逆取順守】
道理にそむいた方法で天下を取り、それを道理にかなった方法で守ること。奪い取る時には正道に反して武力を用い、それを守るには正しい道、すなわち文事によること。▽もと殷いんの湯王とうおうや周の武王ぶおうが、武力で天下を奪いとり、それを守るのに正道に則のっとりよい政治を行ったことをいう。
ぎゅうとうかっけい【牛刀割鶏】
取るに足りない小さなことを処理するのに、大げさな方法を用いるたとえ。小さな物事を裁くのに、大人物や大げさな方法・手段などは必要ないということ。また、それらを戒めた語。鶏をさばくのに牛を切る大きな包丁を用いる意から。▽「牛刀ぎゅうとうもて鶏にわとりを割さく」と訓読する。また「割鶏牛刀かっけいぎゅうとう」ともいう。
くうぜんぜつご【空前絶後】
非常に珍しいこと、まれなこと。今までに例がなく、これからもあり得ないという意から。▽「空前」はこれまでにないこと。「絶後」は今後もありえないこと。
くづめらくがみ【苦爪楽髪】
⇒ くがみらくづめ(苦髪楽爪)