せきり-せいき【隻履西帰】
達磨だるまが片方の草履を手に持って、西方の国に帰ったという
故事。▽「隻履」は一対あるうちの一方の草履の意。「隻履
せきり西
にしに帰
かえる」と
訓読する。
- 出典
- 『景徳伝灯録けいとくでんとうろく』三
- 故事
- 達磨(円覚大師)が死んで三年後、北魏ほくぎの宋雲そううんが西域から帰る途中、死んだはずの達磨が自分の草履の片方を手にして西の方に帰るのに出会ったという。その不思議な話を聞いた魏の明帝が、あらためて達磨の墓を調べさせたところ、そこには草履が片方しか残っていなかったという故事から。