じねんほうに【自然法爾】
浄土真宗じょうどしんしゅうで、自力をすて、如来にょらいの絶対他力にまかせきること。人為を捨て、ありのままにまかせること。▽仏教語。「自然」はおのずからそうであること。「法爾」はそれ自身の法則にのっとって、そのようになっていること。「法爾自然ほうにじねん」ともいう。
じゆうほうにん【自由放任】
何も干渉せずに、勝手気ままにさせておくこと。命令や規制を下すことなく、思い通りに行動させること。
じょういかたつ【上意下達】
上位の者の意志や命令を、下位の者に徹底させること。▽「上意」は上の者の意志や命令。「下達」は下々の者に通じさせること。「下達」は「げだつ」とも読む。
じんいとうた【人為淘汰】
人工的に生物の品種改良を行い、その形質を一定の方向に変化させ、目的にかなった型の固体だけを選び残していくこと。▽「人為」は自然のままでなく、人間の手を加えること。「淘汰」はより分ける、よいものを取り、悪いものを捨てること。
じんかいせんじゅつ【人海戦術】
多数の人員を次々に繰り出して、仕事を成し遂げようとするやり方。機械力などを利用せず、大勢の人を動員して物事に当たらせる方法。本来の意味は、多数の兵員を投じて、数の力によって敵軍を破る戦法のこと。▽「人海」は人が多数集まっていることの形容。
じんしんいっしん【人心一新】
人々の心を全く新しくすること。▽「人心」は多くの人々の心。民心。「一新」は古いことを全く改めて新たにすること。すっかり新しくする意。「人心を一新する」と表現されることが多い。
せいしょうらくしょく【青松落色】
友人との付き合いが途絶えることのたとえ。▽「青松」は常緑樹である松のこと。「落色」は常緑の松の色があせること。青い松がいつまでもその色を保つように、人の心がいつまでも変わらないことを「青松の心」という。
せいりせいとん【整理整頓】
物がきれいに片付けてある状態。きちんと物が揃そろえてあり、必要なときはいつでも取り出せること。
せきにんてんか【責任転嫁】
自分が引き受けなければならない任務・責務を、他になすりつけること。▽「転嫁」は再度の嫁入りの意から転じて、ほかに移すこと。
そうかのいぬ【喪家之狗】
やつれてしまって元気のない人、落胆して志を得ない人のたとえ。また、身を落ち着かせるところがなく放浪している者のたとえ。▽「喪家」は葬式を出して喪に服している家のこと。「狗」は犬。喪中の家では悲しみのあまり犬に餌えさをやることも忘れてしまい、犬がやせ衰えてしまうという意。また、「喪」を失うという意味にとって、宿なしの犬と解釈する説もある。「狗」は「く」とも読み、また、「犬」とも書く。