のうちゅうのきり【囊中之錐】
すぐれた才能をもつ人は、平凡な人々の中に混じっていても、やがては頭角を表すことのたとえ。
はいぐんのしょう【敗軍之将】
戦いに敗れた将軍のこと。物事に失敗した人の場合にもいう。▽「敗軍の将は兵を語らず」の形で用いられることが多い。戦いに敗れた将軍は、兵法について語ってはいけないという意。いさぎよく負けを認めて、あれこれ弁解してはならず、また、失敗した事柄について意見をしてはいけないという意。
はいちゅうのだえい【杯中蛇影】
ひとたび疑い始めると、何でもないことにも怯おびえ、疑い深くなり、苦しむ結果になるというたとえ。また、病は気から起きるものだからあまり心配しないほうがいいということ。
はいりゅうざんか【敗柳残花】
美人が盛りを過ぎて、容貌ようぼうが衰えたことのたとえ。また、妓女ぎじょや不貞の女性などのたとえ。▽「敗柳」は枯れた柳。「敗」はものが腐ったり枯れたりすること。「残花」は花の咲き残り。すでに色香が落ちたものをいう。中国では柳葉眉りゅうようび柳腰りゅうよう花顔かがんというように、柳や花は美人を形容するときに用いられるが、それが枯れて花がらが残った様子は、すなわち美人の容貌の衰えを示すことが多い。
はきょうじゅうえん【破鏡重円】
離ればなれになったり、離婚したりした夫婦が、また一緒になることのたとえ。二つに割られた鏡が、再び元の丸い形にもどる意から。▽「破鏡」破鏡之嘆はきょうのなげき。「重」は重ねて、再びの意。「重」は「ちょう」とも読む。
はくいしゅくせい【伯夷叔斉】
高潔な人物のたとえ。伯夷と叔斉という古代中国の清廉潔白な兄弟の名から。
はくうんこひ【白雲孤飛】
旅の途中で、親を思い起こすことのたとえ。青い空に白い雲が一片ぽつんと飛んでいるのを見て、その下に住んでいる親を思って悲しむことから。
はくぶつさいこ【薄物細故】
ささいな、取るに足りない物事。無価値なもの、役に立たないもののたとえ。▽「薄物」「細故」はともに、取るに足りないささいな物事の意。「故」は事ことの意。
はくめんのしょせい【白面書生】
年少で、経験の浅い者のたとえ。
はくりょうぎょふく【白竜魚服】
《白竜が普通の魚の姿に化けて泳いでいたところを漁師に射られたという伝説を引いて、呉王が忍び歩きしようとしたのを伍子胥(ごししょ)が諫めたとした、「説苑」正諫の故事から》貴人がお忍びで外出して災難...