きゅうねんるいせい【窮年累世】
自分の一生から孫子の代までも。▽「窮年」は人の一生涯。「累世」は子々孫々の意。「年としを窮きわめ世よを累かさぬ」と訓読する。
きょくがくあせい【曲学阿世】
学問の真理にそむいて時代の好みにおもねり、世間に気に入られるような説を唱えること。真理を曲げて、世間や時勢に迎合する言動をすること。▽「曲学」は真理を曲げた正道によらない学問。「阿世」は世におもねる意。「阿」はへつらいおもねる意。「阿世曲学あせいきょくがく」ともいう。
ごじょくあくせ【五濁悪世】
末世。末法の世。五つの汚れに満ちた悪い世の意。▽仏教語。「五濁」は五つの汚れ。劫濁こうじょく(時代の汚れ。以下の四濁の起こる時代)・煩悩濁ぼんのうじょく(貪むさぼりや怒りなど人の浅ましさがはびこる)・衆生濁しゅじょうじょく(心身が弱く苦しみが多く、人の資質が低下する)・見濁けんじょく(誤った悪い思想・考え)・命濁みょうじょく(寿命が短くなり、最後には十歳になる)をいう。
しょうじょうせぜ【生生世世】
生まれ変わり死に変わりして限りなく多くの世を経る意。現世も来世も永遠に。いつまでも。▽仏教語。「世世」は「せせ」「よよ」とも読む。
ばつざんがいせい【抜山蓋世】
山を引き抜くほどの強大な力と、世を覆い尽くすほどの気力があること。威勢がきわめて盛んなさま。もとは漢の劉邦りゅうほうと天下を争った楚その項羽こううが、寵愛ちょうあいの虞美人ぐびじんと最後の酒宴を催した折に、自分の盛んな力量と意気をいった語。▽「抜山」は山を引き抜くこと。「蓋世」は世を覆う、世を圧倒すること。「力は山を抜き、気は世を蓋おおう」の略。「山やまを抜ぬき世よを蓋おおう」と訓読する。
まっぽうまっせ【末法末世】
時代がくだり、仏教が衰え、道徳が乱れた末の世のこと。▽「末法」は釈迦しゃかの入滅にゅうめつ後、正法しょうぼう(五百年間)、像法ぞうぼう(千年間)に続くその後の一万年のこと。末法の世には仏法が衰えて、救いがたい世の中になるという。「末世」は仏法のすたれた世、末法の世の意。
らいらいせせ【来来世世】
《「来世」のそれぞれの字を重ねて意味を強めた語》来世のまた次の来世。生まれかわり死にかわって繰り返される長い未来。未来永劫(えいごう)。「—の迷ひなり」〈浄・嫗山姥〉
りっしんしゅっせ【立身出世】
社会的に高い地位について名声を得ること。▽「立身」は社会的な地位を得ること。名声を得ること。「出世」は社会に出て、立派な地位・身分を得ること。