おくりょうらくげつ【屋梁落月】
友人を心から思う情。▽「屋梁」は屋根のはりの意。「落月屋梁らくげつおくりょう」ともいう。
おんしんびょうどう【怨親平等】
敵も味方も同じように処遇すること。恨み敵対した者も親しい人も同じように扱うこと。▽もと仏教語で、敵味方の恩讐おんしゅうを越えて、区別なく同じように極楽往生させること。「怨親」は自分を害する者と、自分に味方してくれる者の意。
かいいすいしょく【解衣推食】
人に恩を施すたとえ。人を深く思いやるたとえ。また、人を重用すること。自分の着衣を脱いで着せ、自分の食べ物をすすめて食べさせる意から。▽「推」はおしすすめる意。「衣いを解とき、食しょくを推おす」と訓読する。
かいかつてんくう【海闊天空】
海や空がきわまりなく広がっていること。人の気性で心が広々として度量が大きく、何のわだかまりもないたとえ。また、言葉や発想などが限りなく広がるたとえ。▽「海闊」は大海が広々としていること。「天空」は空がからりと晴れ上がってどこまでも広いこと。「闊」は「濶」とも書く。「天空海闊てんくうかいかつ」ともいう。
かいしんけんせい【開心見誠】
胸襟を開いて、誠意をもって人に接すること。また、心の底を打ち明けること。▽「開心」は心の中を開くこと。「見誠」は誠意をあらわすこと。「見」はあらわす、示す意。「心こころを開ひらいて誠まことを見あらわす」と訓読する。
かいもんきょくろ【槐門棘路】
政界の最高幹部のたとえ。もとは、中国周代の三公と公卿こうけい(九卿きゅうけい)のことをいった。▽「槐門」は三公の別称。「槐」はえんじゅ。落葉高木。「棘路」は九卿の別称。公卿の地位のこと。「棘」はいばら。三公は臣下の最高位の三つの位。周代は太師・太傅たいふ太保をいう。九卿は九人の大臣。それぞれ時代によって異なる。
がいしゅういっしょく【鎧袖一触】
相手をたやすく打ち負かしてしまうたとえ。弱い敵人にたやすく一撃を加えるたとえ。鎧よろいの袖そでがわずかに触れただけで、敵が即座に倒れる意から。▽「鎧袖」は鎧の袖。「一触」はほんの少し触れること。
さんしゃていだん【三者鼎談】
三人が向かい合って話をすること。また、その話。鼎かなえには三本の足がついていることからいう。▽「鼎」はものを煮たり、祭器として用いたりする器。二つの手と三本の足がついている。
ざんしんきばつ【斬新奇抜】
物事の着想が独自で、それまでに類をみないほど新しいさま。それまでにないほど新しく、思いもよらないほど変わっているさま。▽「斬新」は発想が独自で、それまでに類がないほど新しいさま。「奇抜」は、普通の人が思いもよらないほど変わっているさま。また、他に抜きんでてすぐれているさま。
ざんてんめんゆ【讒諂面諛】
ありもしない悪口を言って、人を陥れたり面前でこびへつらったりすること。▽「讒諂」は讒言することと、こびへつらうこと。「面諛」は相手の面前でこびへつらうこと。