あんきょらくぎょう【安居楽業】
地位など、今いる環境や状況に心安らかに満足し、自分の仕事を楽しんですること。自分の分ぶんをわきまえて不満をもたず、心安らかに自分のなすべき仕事をすることをいう。また、転じて善政の行われていることのたとえ。世が治まり生活が安定して、みなそれぞれの仕事に励む意から。▽「居きょに安やすんじ、業ぎょうを楽たのしむ」「安居あんきょして業ぎょうを楽たのしむ」と訓読する。
えんりょえしゃく【遠慮会釈】
つつましく控え目にして、他人のことを思いやること。▽「会釈」は軽くおじぎをすることから、相手を思いやる意。一般には「遠慮会釈もない」と否定の表現を伴う。
けいぎょくのかん【桂玉之艱】
よそから物価の高い都会に来て、生活難に悩みながら暮らすことのたとえ。また、都会に出てきて苦学することのたとえ。
しょうじゃひつめつ【生者必滅】
この世に生を受けた者は、必ず滅び死ぬものであるということ。人生の無常をいう。▽仏教語。「生者必滅、会者定離えしゃじょうりは世の習い」(『平家物語へいけものがたり』)のように、会者定離と対にして用いられることも多い。
せんえいいこう【扇影衣香】
貴婦人たちが寄り集まる優雅な会合の様子。▽「扇影」は婦人が手にする扇子の影。「衣香」は婦人が衣装に香をたきしめてよい香りを発していたこと。身分の高い婦人たちの身にかかわるものでその会合の様子を形容したもの。
なんこうじんちゅう【輭紅塵中】
華やかで、にぎやかな都会の様子。▽「輭」は「軟」と同じ。「輭」はやわらかい花びら。転じて、都会の華やかな雑踏の形容。「紅」は華やかな印象を与える色。「塵中」は車馬の行き交う際に舞い上がる塵ちりやほこりの中の意。
へいだんぞくご【平談俗語】
ふだんの会話で使う、ごく普通の言葉。▽「平談」は日常の会話。「俗語」はふだん使う通俗的な言葉。
もうきふぼく【盲亀浮木】
会うことが非常に難しいこと、めったにないことのたとえ。また、人として生まれることの困難さ、そしてその人が仏、または仏の教えに会うことの難しさのたとえ。▽大海中に棲すみ、百年に一度だけ水面に浮かび上がる目の見えない亀かめが、漂っている浮木のたった一つの穴に入ろうとするが、容易に入ることができないという寓話ぐうわによる。「盲亀浮木に値あう」の略。
りっしんしゅっせ【立身出世】
社会的に高い地位について名声を得ること。▽「立身」は社会的な地位を得ること。名声を得ること。「出世」は社会に出て、立派な地位・身分を得ること。
わちゅうきょうどう【和衷協同】
心を同じくして共に力を合わせ、仕事や作業に当たること。▽「和衷」は心の底からなごみ和らぐこと。また、心を同じくすること。「衷」は中心・心の意。「協同」は力を合わせて物事を行うこと。