あおいきといき【青息吐息】
非常に困ったときや、きわめて苦しいときに発する元気のないため息。また、そのようなときの状態をいう。大きな心労・苦労があるとき、心身ともに疲れ果て、苦しそうな息づかいをすることから。▽「青息」は苦しいときの息。青ざめて息を吐くからとも、大息おおいきの転からともいう。「吐息」はため息。「―息」の熟語を重ねることで語調を整え、意味を強めたもの。
いちもんはんせん【一文半銭】
ごくわずかの金銭のたとえ。▽「文」「銭」は昔の小銭の単位。「半銭」は「きなか」と読むことがある。「少しの金も…しない」という意で、金惜しみするときに用いられることが多い。
じゃしょういちにょ【邪正一如】
仏語。邪と正とはもとを正せば一つの心から出ていて、結局同一のものであるということ。善悪不二。
じゅんいつむざつ【純一無雑】
混じり気がないさま。また、性質などが純粋で偽りや邪心がないこと。▽「純一」「無雑」はともに混じり気のないこと。また、そのさま。
ひゃっきやこう【百鬼夜行】
悪人どもが時を得て、勝手に振る舞うこと。また、多くの人が怪しく醜い行為をすること。▽「百鬼」はいろいろな妖怪ようかいのこと。「夜行」は暗夜に列をなして歩き回ること。多くの化け物が、夜中に行列をつくって歩き回る意から。「行」は「ぎょう」とも読む。
ぶりょうとうげん【武陵桃源】
俗世間からかけ離れた平和な別天地、理想郷のこと。▽「武陵」は地名。中国湖南省こなんしょうにある。「桃源」は世俗を離れた平和な別天地。
へんたいひゃくしゅつ【変態百出】
次々に姿や形を変えていくこと。▽「変態」はその形態をいろいろに変えること。「百出」は次から次へと出ること。
ほうかんげきたく【抱関撃柝】
門番や夜回りの意。低い役職の人のこと。▽「抱関」は門番のこと。「関」はかんぬきの意。「撃柝」は拍子木をたたいて夜回りをすること。「柝」は拍子木の意。
ゆうこうむこう【有口無行】
口先からの出まかせばかりで、実行が伴わないこと。▽「有口」は口ばかりが達者なこと。やかましいこと。「無行」は実行がないこと。
りんぽうきりゅう【麟鳳亀竜】
太平の世になると現れると信じられていた四種の霊獣・霊鳥。麒麟きりん鳳凰ほうおう亀かめ竜のこと。転じて、非常にまれで珍しいもの、聖人・賢者のたとえ。▽麒麟・鳳凰・竜は想像上の動物で、太平の世に出現するというめでたいもの。「竜」は「りょう」とも読む。