おおばんぶるまい【大盤振舞】
盛大にごちそうしたり、気前よく物を与えたりすること。▽「大盤」は、高貴の人の家などで食べ物を入れた器を載せる台の意。もとは「椀飯振舞おうばんぶるまい」と書き、「椀飯」は椀わんに盛った飯をすすめる意。また、王朝時代には宮中で供せられる膳ぜん、江戸時代ごろには民家で正月に親戚しんせきなどを招いて、宴会を催すことをいった。「大盤」はこの「椀飯」の字から転じて、慣用化したものとされる。
たいあんきちじつ【大安吉日】
陰陽道おんみょうどうで、旅行・結婚など物事を行うのに最も縁起のよいとする日。▽「大安」は先勝せんしょう友引ともびき先負せんぷ仏滅ぶつめつ赤口しゃっくとともに陰陽道でいう六輝ろっきの一つ。「大」は「だい」、「吉日」は「きちにち」「きつじつ」「きつにち」などとも読む。
たいいんちょうし【大隠朝市】
真に悟りを得た隠遁いんとん者は、山中などにでなく、人の集まる俗世間で、一般の人と同じように暮らしているものだということ。
たいかいじんしん【大快人心】
世間の人を痛快な気分にさせること。主として、悪人や悪事などが厳しく糾弾されたときに用いられる。▽「大おおいに人心じんしんを快こころよくす」と訓読する。「人心大快じんしんたいかい」ともいう。
たいかこうろう【大廈高楼】
大きく高い建物のこと。それらが立ち並んでいる様子。高層ビル群。また、豪壮な建物のこと。▽「廈」は屋根をふいた家、「楼」は二階建て、または、それ以上の建築物のこと。「高楼大廈こうろうたいか」ともいう。
たいがんじょうじゅ【大願成就】
大きな望みがかなえられること。神仏に願ったことがそのとおりになること。▽「大」は「だい」とも読む。
たいきしょうよう【大器小用】
大きな器を小さなことに用いるということから、大人物につまらない仕事をさせること。すぐれた才能の持ち主でありながら、低い地位にしか用いられないこと。人材の用い方が当を得ていないことのたとえ。▽「大器」は大きな器量。また、偉大な人物のこと。
たいきばんせい【大器晩成】
大きな器は完成するまでに時間がかかることから、真に偉大な人物も大成するのが遅いということ。大人物は遅れて頭角を現すということ。才能がありながら不遇である人に対する慰めの言葉としても用いる。▽「大器」は偉大な器量をもつ人。「晩成」は多くの時間を費やして成就すること。
たいきょうしっしょく【大驚失色】
非常に驚き恐れて、顔色が青ざめること。▽「大驚」はたいへん驚く意。驚愕きょうがくすること。「失色」は顔色を失う、顔色が青ざめること。「大おおいに驚おどろきて色いろを失うしなう」と訓読する。
たいぎめいぶん【大義名分】
人として、また、臣として国家や君主に対して守るべき道理・本分や節義。ある行為のよりどころとなる正当な理由や道理。▽「名分」は身分などに応じて、守るべき本分。