こうざんりゅうすい【高山流水】
すぐれて巧みな音楽、絶妙な演奏のたとえ。また、自分を理解してくれる真の友人のたとえ。清らかな自然の意に用いられることもある。▽「流水高山りゅうすいこうざん」ともいう。
こうとさんくつ【狡兎三窟】
人が身の安全のために、たくさんの避難場所やさまざまな策を用意するたとえ。難を逃れるのに巧みなたとえ。また、ずる賢い者は用心深く、抜かりなく困難から逃れる手段を用意しているたとえ。すばしこいうさぎは三つの隠れ穴をもって危険から身を守る意から。▽「狡」はすばしこいこと。また、悪賢いこと。「窟」は穴。
こっけいしゃだつ【滑稽洒脱】
知力に富み、巧みにおもしろく言いこなして、俗気がなく、さっぱりとしているさま。▽「滑稽」は機知に富む言葉が、すらすらと滑らかに出るさま。「洒脱」は俗気がなく、さっぱりしているさま。
さんびゃくだいげん【三百代言】
詭弁きべんを弄ろうすること。また、その人。また、弁護士をののしっていう語。明治時代の初期に、資格のない代言人(弁護士)をののしった語からいう。▽「三百」は銭ぜに三百文もんの意で、わずかな金額、価値の低いことを表す。「代言」は代言人で弁護士の旧称。
したさきさんずん【舌先三寸】
口先だけの巧みな弁舌。うわべだけのうまい言葉で、心や中身が備わっていないこと。▽「舌三寸」ともいう。
しょうじょしへき【相如四壁】
司馬相如しばしょうじょは若いころ非常に生活に困り、家はただ四方の壁しかなかった故事。▽「相如」は漢代の人、司馬相如。賦ふに巧みで、のちに武帝に重用された。
しんきみょうさん【神機妙算】
人間の知恵では思いもつかないようなすぐれたはかりごと。▽「神機」は神が考えたような、はかり知ることのできないすばらしいはかりごと。「妙算」は巧みな、すぐれたはかりごと。「機」も「算」も、はかりごとの意。
しんさんきぼう【神算鬼謀】
人知の及ばないような、すぐれた巧みな策略のこと。▽「算」も「謀」もはかりごと・計略のこと。
せきはてんきょう【石破天驚】
音楽・詩文・出来事などが、人を驚かすほど奇抜で巧みなことの形容。石が破れ、天が驚くほど巧妙であるという意から。
ぜっこうきり【絶巧棄利】
巧みに作られた機械や道具など便利なものを捨てて、自然の生活に戻ること。▽「絶巧」は人の力で巧みに作られたものを絶つこと。「棄利」は便利に作られたものを捨てること。「巧こうを絶たち利りを棄すつ」と訓読する。