きんじょうてっぺき【金城鉄壁】
非常に守りの堅いことのたとえ。また、非常に堅固で、付け込むすきがないことのたとえ。金や鉄のようにきわめて堅固な城壁の意から。
きんじょうとうち【金城湯池】
非常に守りの堅いたとえ。また、他から付け入り攻め込みにくい堅固な備えのたとえ。▽「金城」は金で築いた堅固な城。「湯池」は熱湯をたぎらせた堀のこと。
きんでんぎょくろう【金殿玉楼】
きらびやかで美しい御殿。また、黄金や珠玉で飾った豪華で美しい建物。▽「殿」「楼」はともに建物・御殿の意。大きく立派な建物。
くうぜんぜつご【空前絶後】
非常に珍しいこと、まれなこと。今までに例がなく、これからもあり得ないという意から。▽「空前」はこれまでにないこと。「絶後」は今後もありえないこと。
くしんさんたん【苦心惨憺】
心をくだいて非常な苦労を重ね、工夫をこらすこと。▽「苦心」はあれこれ心をくだいて考えること。「惨憺」は心をくだき悩ますこと。「憺」は「澹」「淡」とも書く。
くすりくそうばい【薬九層倍】
暴利をむさぼるたとえ。薬の売値は原価よりはるかに高く、儲もうけが大きいこと。薬は売値が非常に高く、原価の九倍もするという意から。
くんしひょうへん【君子豹変】
君子が過ちを改めて善に移るのは、ひょうの皮のまだら模様のように非常にはっきりしているということ。転じて、現在では主張や態度が急にがらりと変わることをいう。また、その無節操ぶりを非難する語。▽「君子」は教養や徳の高い立派な人。人格者。「豹変」は季節によってひょうのまだら模様が美しくなることから、主張や態度などが急に変わること。
けいえいいちにょ【形影一如】
仲むつまじい夫婦のたとえ。また、心の善し悪しがその行動に表れるたとえ。からだとその影は常に離れず寄り添い、同じ動きをすることからいう。▽「形影」はからだとその影。互いに離れることがないことから、密接な関係のたとえ。「一如」は一体である、不可分である意。
けいきゅうひば【軽裘肥馬】
非常に富貴なさま。また、富貴な人の外出のときの装い。転じて、富貴の人。軽くて美しい皮ごろもと肥えた立派な馬の意から。▽「裘」は皮ごろものこと。「軽裘」は軽くて高価な皮ごろも。略して「軽肥」ともいう。また、「肥馬軽裘ひばけいきゅう」ともいう。
けんいとんそく【牽衣頓足】
非常につらい別れを惜しむことの形容。もと出征する兵士の家族が、兵士の服にすがり引き留め、足をばたばたさせて別れを悲しむ意から。▽「牽衣」は服にすがり引っぱること。「頓足」は足をばたばたさせる。地団駄をふむ。「衣いを牽ひき足あしを頓とんす」と訓読する。