たんぼくじきん【端木辞金】
納得のいかない金は受け取らないということ。▽「端木」は孔子の弟子の子貢しこうの姓。「辞金」は金を受け取ることを辞退すること。「端木たんぼく金きんを辞じす」と訓読する。『蒙求もうぎゅう』の一句。
どくしょさんよ【読書三余】
読書をするのに好都合な三つの余暇。一年のうちでは冬、一日のうちでは夜、時のうちでは雨降りをいう。中国三国時代、魏ぎの董遇とうぐうが勉学する時間がないと嘆く弟子を諭した語。▽「余」はひま・余暇の意。
どくしょひゃっぺん【読書百遍】
難解な文章でも繰り返し読めば、意味が自然と分かってくるということ。▽「百遍」は回数が多いこと。「読書百遍義ぎ自おのずから見あらわる」、あるいは「読書百遍意い自ら通ず」の略。中国三国時代、魏ぎの董遇とうぐうが弟子に何度も読書することの必要性を説いた語。
にょぜがもん【如是我聞】
仏典の冒頭に置かれる語。「このように私は聞きました」という意味。仏の説であることを示すために、釈迦しゃかが弟子の阿難に経典きょうてんの冒頭に冠させたといわれる。▽仏教語。「如是」はこのようにの意。「我聞」はそれを聞いたこと。「是かくの如ごとくを我われは聞きけり」と訓読する。「我聞如是がもんにょぜ」ともいう。
ふりゅうもんじ【不立文字】
悟りは文字や言葉によることなく、修行を積んで、心から心へ伝えるものだということ。悟りは言葉で表せるものではないから、言葉や文字にとらわれてはいけないということ。▽禅宗の基本的立場を示した語。「文字もんじを立たてず」と訓読する。
めんきょかいでん【免許皆伝】
武術や技術などの奥義を、師匠が弟子に残らず伝えること。▽「免」「許」はともに許すこと。「皆伝」は師から奥義をすべて伝えられること。