きそうてんがい【奇想天外】
普通では思いもよらない奇抜なこと。またそのさま。▽「奇想」は普通では思いつかない奇抜な考え。「天外」は、はるかかなたの空、思いもよらない所の意。「奇想天外より落おつ」の略。
きそくえんえん【気息奄奄】
息も絶え絶えで、今にも死にそうなさま。息をする力も弱く、今にも止まりそうな様子。転じて、広く事物などが今にも滅びそうな様子をいう。▽「気息」は呼吸、息づかい。「奄奄」は息が絶え絶えなさま。生気のないさま。「奄」は、おおう、ふさがる意。
きっくつごうが【詰屈聱牙】
[名・形動]《韓愈「進学解」から》文章や字句が堅苦しくて難解なこと。また、そのさま。「其角(きかく)、嵐雪(らんせつ)は人事を写さんとして端無く—に陥り」〈子規・俳人蕪村〉
きゅうたいいぜん【旧態依然】
昔のままで少しも進歩や発展がないさま。▽「旧態」は昔からの状態、ありさま。「依然」は前と変わらないさま。もとのとおりのさま。
きょうみしんしん【興味津津】
おもしろ味や関心が尽きず、あとからあとからわいてくるさま。非常に関心のあるさま。▽「津津」はあふれ出るさま。
きょしんたんかい【虚心坦懐】
心になんのわだかまりもなく、気持ちがさっぱりしていること。心にわだかまりがなく、平静に事に望むこと。また、そうしたさま。▽「虚心」は心に先入観やわだかまりがなく、ありのままを素直に受け入れることのできる心の状態。「坦懐」はわだかまりがなく、さっぱりとした心。平静な心境。
きょしんへいき【虚心平気】
[名・形動]「虚心坦懐(きょしんたんかい)」に同じ。「彼はその女のためにどんなことでも—にやってのけたに違いない」〈葉山・海に生くる人々〉
きんげんじっちょく【謹厳実直】
きわめて慎み深く、まじめで正直なさま。▽「謹厳」は慎み深く厳格なこと。「実直」はまじめで正直なさま。
くうくうじゃくじゃく【空空寂寂】
空虚で静寂なさま。執着や煩悩ぼんのうを除いた静かな心の境地。無心。転じて、何もなく静かなさま。また、思慮や分別のないさま。▽仏教語。「空」はこの世の有形・無形の一切のものは、固定した実体がないこと。「寂」はひっそりと静かな意。煩悩や執着のない静寂なあり方が本性であること。
くうくうばくばく【空空漠漠】
果てしもなく広いさま。また、とりとめもなくぼんやりしたさま。▽「漠漠」は広々としてはるかなさま。「空漠」を分けて、繰り返して強調した語。