いしんでんしん【以心伝心】
文字や言葉を使わなくても、お互いの心と心で通じ合うこと。▽もとは禅宗の語で、言葉や文字で表されない仏法の神髄を、師から弟子の心に伝えることを意味した。「心こころを以もって心こころに伝つたう」と訓読する。
えんてんかつだつ【円転滑脱】
言葉や行動が自在で角立たず、物事をすらすら処理していくさま。物事をそつなくこなすさま。▽「円転」は丸く回る意。角立てずに滞りなく進むこと。「滑脱」はすべりぬける意。転じて、なめらかで自在に変化するさま。
しんしょうぼうだい【針小棒大】
些細ささいな物事を、おおげさに誇張して言うこと。▽針ほどの小さいものを、棒ほどに大きく言う意から。
せんしょばんたん【千緒万端】
物事がごたごたして複雑であることの形容。さまざまな雑多な事柄。▽「千」「万」は数の多いことを示す。「端緒」が千も万もある、ということ。「端」は物事の出発点、「緒」は物事の糸口・取っ掛かりを示す。「緒」は「ちょ」とも読む。
たいひつとくしょ【大筆特書】
[名](スル)強調して書くこと。特筆大書。「社史の中で—されるべき事柄」
とつとつかいじ【咄咄怪事】
きわめて意外で、また恐ろしく奇っ怪な事件。
にちじょうさはん【日常茶飯】
日々のありふれたこと。いつものことで特に取り上げるまでもないもの。毎日の食事の意から。▽「日常茶飯事」が常用句。
はちめんれいろう【八面玲瓏】
どこから見ても透き通っていて、曇りのないさま。また、心中にわだかまりがなく、清らかに澄みきっているさま。また、だれとでも円満、巧妙に付き合うことができるさま。▽「八面」はあらゆる方面、四方八方。「玲瓏」は玉のように美しく輝くさま。澄みきって美しいさま。
ばんこんさくせつ【盤根錯節】
物事が複雑に入り組んで、解決しがたいことのたとえ。また、ある勢力がはびこって取り除きがたいたとえ。▽「盤根」は曲がりくねった木の根。「錯節」は入り組んだ木の節ふしの意。「盤」は「槃」とも書く。
ろんこうこうしょう【論功行賞】
功績の有無や大きさの程度を調べ、それに応じてふさわしい賞を与えること。▽「論功」は手柄の大小を調べること。「功こうを論ろんじ賞しょうを行おこなう」と訓読する。