いたいどうしん【異体同心】
肉体は違っても、心は一つに固く結ばれていること。関係がきわめて深いたとえ。身体は異なるが、心は同じという意から。特に、夫婦や非常に親しい人の間柄に多く用いる。
こうしそうにく【行尸走肉】
才能や学問もなく、何の役にも立たない無能な人のたとえ。歩く屍しかばねと、走る魂のない肉体の意から。▽「行」は歩く意。「尸」は屍。屍や肉体は形だけあって、魂がないことからいう。「尸」は「屍」とも書く。
こうぼくしかい【槁木死灰】
身も心も生気がまったくなく、何の働きもしないたとえ。無欲で無心なさま。▽「槁木」は枯れ木。からだが枯れ木のように静止して不動なことの形容。「死灰」は燃え尽きて、火の気のない灰。心が火の気のない灰のように無心なことの形容。いずれも生気や活気のないさま。
しんじんいちにょ【身心一如】
仏教で、肉体と精神は一体のもので、分けることができず、一つのものの両面であるということ。▽「身心」はからだと心。「心身」とも書く。「一如」は真理はただ一つである意。「一」は不二、「如」は不異の意。異ならないこと。「心」は「しん」とも読む。
しんたいはっぷ【身体髪膚】
人間のからだ全体のこと。全身。▽「身体」はからだ。「髪膚」は髪の毛と皮膚の意。ここから、からだ全体をいう。からだは父母から受けた大切なものの意が込められ、出典に「身体髪膚之これを父母に受く、敢あえて毀傷きしょうせざるは孝の始めなり」とある。
ぜんしんぜんれい【全身全霊】
その人に備わっている体力と精神力のすべて。▽「身」は肉体。「霊」は肉体に対する精神のこと。その人のもっているものすべてを表す。
そくしんじょうぶつ【即身成仏】
この世の肉体のままで仏になること。▽「即身」は生身のままの意。真言密教の教義。衆生しゅじょうが、身・語・意の三密を修行することによって如来にょらいの三密と一体となり、成仏すること。
そくしんぼだい【即身菩提】
仏語。現世で受けた人間の肉体のままで悟りを得ること。即身成仏。
れいこんふめつ【霊魂不滅】
人間の魂は永遠で、肉体が死んでも変わらず存在しているという考え方。
れいにくいっち【霊肉一致】
霊魂も肉体も、ともに大切であるとするキリスト教の思想。