さいほうじょうど【西方浄土】
人間界から十万億土離れた西のかなたにあるという、煩悩ぼんのうのない世界。安寧あんねいと喜びに満ちた極楽ごくらく。
さこうべん【左顧右眄】
周りを気にして、なかなか決断を下さないこと。他人の様子をうかがって、決断をためらうこと。左を見たり右を見たりする意から。もとは、ゆったりと得意で余裕のある様子をいった語。▽「顧」はかえりみる。「眄」は横目でちらりと見る。また、かえりみる。
さじょうのろうかく【砂上楼閣】
基本がしっかりしていないために、物事が長続きしないこと。また、実現不可能なこと。一見、すばらしく思えることでも、実は、あまり確かなことではないということ。
さんかんしおん【三寒四温】
冬季に寒い日が三日ほど続くと、その後四日間ぐらいは暖かいということ。また、気候がだんだん暖かくなる意にも用いる。
さんがいむあん【三界無安】
この世は、苦労が多くて、少しも心が安まることがないということ。▽仏教語。「三界」は仏教の世界観で、衆生しゅじょうが生まれて、死に輪廻りんねする三つの領域、欲界よっかい色界しきかい無色界むしきかいのこと。「無安」は安穏さがない状態のこと。苦しみの多いこと。
さんせいのよう【三牲之養】
親を豪華な食事でもてなし孝行すること。親孝行を惜しまないという意。
ざしんけんたん【坐薪懸胆】
将来の成功や活躍のために、苦労をいとわず、つらい生活をじっと耐え忍ぶ意。つらい生活を耐えることで、敵愾心てきがいしんや闘志をかきたてること。もとは、復讐ふくしゅうのために耐え忍ぶこと。
しあんなげくび【思案投首】
よい解決策が思い浮かばず、困って首をかしげているさま。ああでもないこうでもないと、考えあぐねているさま。
しかいけいてい【四海兄弟】
真心と礼儀を尽くして他者に交われば、世界中の人々はみな兄弟のように仲良くなること。また、そうすべきであること。▽「四海」は四方の海。転じて、天下、世界中の意。「兄弟」は「きょうだい」とも読む。
しきそくぜくう【色即是空】
現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということ。▽仏教語。「色」はこの世のすべての事物や現象。「空」は固定的な実体がなく空無であること。