ようしびたい【妖姿媚態】
なまめかしく美しい姿。また、そのような女性が、人を惑わすようなしぐさをするさま。▽「妖姿」はなまめかしく美しい姿。「媚態」はなまめかしくこびるさま。
ようしろうほ【鷹視狼歩】
たかのように鋭い目つきと、おおかみのように欲深く獲物を求めるような歩き方。猛々しく欲深で残忍な人物の形容。また、勇猛ですきを見せない豪傑の形容としても用いられる。▽「鷹視」は欲深で凶悪な人の鋭い目つきのたとえ。
ようちょうしょうけい【羊腸小径】
羊の腸のように、曲がりくねっている山の小道のこと。
ようりんけいじゅ【瑶林瓊樹】
人品が気高く、衆にすぐれていること。玉のように美しい木や林の意から。▽「瑶」「瓊」は、ともに美しい玉で、すぐれて美しいもの、高潔なもののたとえ。
らっかりゅうすい【落花流水】
落ちた花が水に従って流れる意で、ゆく春の景色。転じて、物事の衰えゆくことのたとえ。時がむなしく過ぎ去るたとえ。別離のたとえ。また、男女の気持ちが互いに通じ合い、相思相愛の状態にあること。散る花は流水に乗って流れ去りたいと思い、流れ去る水は落花を乗せて流れたいと思う心情を、それぞれ男と女に移し変えて生まれた語。転じて、水の流れに身をまかせたい落花を男に、落花を浮かべたい水の流れを女になぞらえて、男に女を思う情があれば、女もその男を慕う情が生ずるということ。▽「流水落花りゅうすいらっか」ともいう。
らんうじゅうすう【濫竽充数】
実際は能力のない者が、いかにも才能があるかのように振る舞い、分ぶん不相応の地位に居座って能力以上の待遇を受けること。▽「濫」はみだりに、でまかせにの意。「竽」は笛のこと。「濫竽」は無茶苦茶に笛を吹くこと。「充数」は必要な数を満たす意。
らんさいぎょくせつ【蘭摧玉折】
賢人や美人などが、その魅力を十分に発揮しないまま、世を去ってゆくこと。本来の意味は、蘭の花が散り、玉が砕け割れること。▽「摧」はくだける意。
りかのかんむり【李下之冠】
疑惑をもたれるような行為は慎むべきであるということ。
りくしょうじゅうぎく【六菖十菊】
時期が遅れて、もう役に立たないこと。端午たんごの節句(五月五日)に一日遅れた六日の菖蒲しょうぶと、重陽ちょうようの節句(九月九日)に一日遅れた十日の菊の花という意。
りゅうあんかめい【柳暗花明】
春の野が花や緑に満ちて、美しい景色にあふれること。また、花柳界・遊郭のことを指すこともある。▽「柳暗」は柳が茂って、その陰がほの暗くなること、薄暗い様子。「花明」は花が咲いて明るい色があふれること。春の山水の美しい景色を表現したもの。南宋陸游りくゆうの「山西さんせいの村むらに遊あそぶ」(詩)の「柳暗花明又一村りゅうあんかめいまたいっそん」の句は有名。